国内男子プロゴルフツアーを主催する日本ゴルフツアー機構(JGTO)で突如、「クーデター」の動きが表面化した。
JGTOでは2016年に青木功氏が会長に就任したが、女子ツアーと対照的に人気低迷が続く。そうしたなか関係者の間に〈嘆願書ノート〉と題された文書が出回ったのだ。
「夕刊紙などでも報じられた内容は、青木会長を支える上田昌孝専務理事、宇治重喜理事、村田一治理事の解任要求でした」(ツアー関係者)
嘆願書の原案とされる文書は新選手会長の時松隆光、2年連続賞金王の今平周吾らツアープロ40人以上の署名入りだった。
「3理事は青木会長との個人的関係が深く、特に村田理事は個人事務所の社員で、キャディ兼運転手兼マネージャーです。青木会長は世田谷の豪邸を引き払ってマンションに転居するなど金銭的に厳しいといわれているが、昨年、無償が基本だった理事に役員報酬が支払われる定款に変更された。JGTOでは選手の賞金の3%を供出して運営費に充てるので、それが“青木ファミリー”の報酬に回ることに不満が溜まっていたのです」(同前)
3月25日の社員総会で新理事が選出され、次期会長も決まるが、直前に“社員”であるプロたちが反旗を翻したのだ。
「ただ、3理事は排除したいが、青木氏に辞められては困る。人気を回復させられそうな後任候補がいない。追い込みすぎると、青木氏が会長職を投げ出しかねないので膠着状態で現状が続くのでは」(ゴルフジャーナリスト)
JGTOは「現段階で回答できることがない」とするのみ。3月25日、どんな結論が出るのか。
※週刊ポスト2020年3月27日号