国内

家庭内でのコロナ感染スポット、トイレとエアコンに注意

水を流したときの乱流が作り出すエアロゾル(空気中を漂う粒子)は、1分ほど空気中に浮遊するという(イラスト/黒木督之)

 まだまだ未知な部分も多く、感染対策が難しい新型コロナウイルス。様々な感染経路を想定しておくことも重要だ。

 特にいま増加していると言われるのが、家庭内感染だ。外出先での感染対策だけでは不十分なのである。

 家庭内での感染スポットとしては、「トイレ」が盲点となるという。6月中旬に発表された中国の研究者らの論文では、トイレの水を流す際にできる水の渦によって、新型コロナを含む飛沫が1mほどの高さまで放たれる可能性が指摘された。医療経済ジャーナリストの室井一辰さんが説明する。

「2002年に発生したSARSでは集合住宅のトイレの空間にウイルスがいて、便を通じての感染の可能性が確認されました。水を流すことによって飛沫したウイルスが便座や壁などに付着する可能性があるので、使用前には消毒した方がいいです。また、水を流すときは便座のフタをしめて、手洗いを怠らないことです」(室井さん)

 国際医療福祉大学病院内科学予防医学センター教授の一石英一郎さんも、警鐘を鳴らす。

「コロナウイルスは腸管が好きなことが知られています。これまで新型コロナは排泄までに分解されて失活するとされましたが、最近の研究では、ウイルス活性のあるものが便中に排泄されることが報告されています。大便だけでなく尿中にもウイルス排泄が確認されたので要注意です。

 今年5月、関東圏のショッピングモールで、3密がないのにクラスターが発生して当初『謎』とされましたが、共通トイレでエアロゾル感染した可能性があります」

重要になるのは「風の通り道」

 暑い日が続くなか、「エアコン」にも注意が必要だ。今年1月、中国・広州市のレストランで客とスタッフ91人のうち、3家族9人が感染した。

「このクラスターでは、エアコンの風の通り道に位置した3家族が感染し、風の流れの上になかった客やスタッフは感染しませんでした。感染者が発したエアロゾルがエアコンの気流に乗って別のテーブルに届き、感染拡大したと考えられます」(室井さん)

関連キーワード

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
山下智久と赤西仁。赤西は昨年末、離婚も公表した
山下智久が赤西仁らに続いてCM出演へ 元ジャニーズの連続起用に「一括りにされているみたい」とモヤモヤ、過去には“絶交”事件も 
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン