芸能

松田聖子親衛隊、オフィス街でコール練習 通報されたことも

おそろいで作った親衛隊レディースのはっぴ

 好きなアイドルやアニメのイベントがあれば足繁く通い、たくさんのグッズを集める“オタク”。その呼び名も市民権を得て、当たり前の存在となっているが、1980年代まで遡ると、また今とは異なるスタイルとなっていた。

 松田聖子ファン歴40年の薬剤師の女性・ジュンさん(53才)は、松田聖子の筋金入りの追っかけ。集めたグッズは今でも、専用の部屋に保管しているという筋金入りだ。そんなジュンさんは、十代の頃、松田聖子の“親衛隊”に所属していた。単なる“ファン”よりも、さらに“コア”な集まりである親衛隊とは、どんな活動をしていたのだろうか。ジュンさんが、親衛隊での活動を振り返る。

 * * *
 親衛隊は、コンサートやテレビの歌番組の公開収録のとき、歌の合間に、「セ・イ・コーッ!」とか「ゴー・ゴーッ!」といったコールを入れて、目一杯の応援をします。コールがそろっていないと美しくないので、ミーティングと練習は欠かせません。

 新曲が出るごとに、親衛隊の本部の隊長たちがコールを決め、私たちはそのコピーをもらって練習。主な練習場所は、大阪のフェスティバルホールの前の橋の上でした。

 周りはオフィス街で、土曜・日曜は人通りも少なかったのですが、時には盛り上がりすぎて、休日出勤している人たちから通報され、警察が駆けつけて来たこともありましたっけ。

 練習時間は、昼の12時くらいから17時まで。ほぼ、休憩を取ることもなくぶっ続けでしたが、もちろん文句を言う人なんていません。聖子のためですから。

 ええ、雨の日も雪の日も練習に休みはありません。悪天候などお構いなし。傘をさしながらコールしてました。

 当時、親衛隊を取り上げた雑誌記事には「月1〜2回の練習」って書いてありましたけど、とんでもない! 毎週行われるミーティングと練習に一度でも参加しなかったら、ついていけなくなって脱落してしまうから、必死で練習していました。思い返しても、並大抵の根性では続けられないハードなものでした。

 実はこの練習場所の近くで、中森明菜や河合奈保子や堀ちえみの親衛隊も練習をしていて、互いに密かにバチバチと火花を散らしていたのもいい思い出です。

 えっ、親たちの反応ですか? 中学1年のときから熱狂的なファンだったので、中3になる頃には両親もあきれ顔。「親衛隊に入った」と言っても、あきらめていたのか、何も言いませんでした。

 私が通っていたのは校則が厳しい私立の女子校で、コンサートに行くことはもちろん禁止。だけど、先生たちも黙認してくれていたみたいで、コンサートの翌日、ガラガラ声でいたら、先生から「昨日、聖子のコンサートだったんだろ」と突っ込まれたこともあります(笑い)。

 ただ、親から聖子のファンをやめろと言われたくなかったので、勉強は頑張りました。そこは意地です。だから、試験はいつも学年で上から10番ぐらいには入っていましたよ。

 あの頃の思い出のすべてが詰まっているのが、レディースのはっぴです。私にとって何よりの「お宝」です。

 はっぴは元となるデザインがあって、各々自分たちで作って、刺?を業者に頼んでいました。ほかには聖子の写真が入ったTシャツや『SEIKO』のロゴ入りハチマキ、ユニフォームもありました。

 自宅の「聖子部屋」に飾ってあるはっぴを見るたびに思い出に浸れますし、いまだに、コンサートがあると当時の仲間たちと着ていくこともあるんですよ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷の母・加代子さん(左)と妻・真美子さん(右)
《真美子さんの“スマホ機種”に注目》大谷翔平が信頼する新妻の「母・加代子さんと同じ金銭感覚」
NEWSポストセブン
トルコ国籍で日本で育ったクルド人、ハスギュル・アッバス被告(SNSより)
【女子中学生と12歳少女に性的暴行】「俺の女もヤられた。あいつだけは許さない…」 執行猶予判決後に再び少女への性犯罪で逮捕・公判中のクルド人・ハスギュル・アッバス被告(21)の蛮行の数々
NEWSポストセブン
二階俊博・元幹事長の三男・伸康氏が不倫していることがわかった(時事通信フォト)
【スクープ】二階俊博・元自民党幹事長の三男・伸康氏が年下30代女性と不倫旅行 直撃に「お付き合いさせていただいている」と認める
NEWSポストセブン
雅子さまにとっての新たな1年が始まった(2024年12月、東京・千代田区。写真/宮内庁提供)
《雅子さま、誕生日文書の遅延が常態化》“丁寧すぎる”姿勢が裏目に 混乱を放置している周囲の責任も
女性セブン
M-1王者であり、今春に2度目の上方漫才大賞を受賞したお笑いコンビ・笑い飯(撮影/山口京和)
【「笑い飯」インタビュー】2度目の上方漫才大賞は「一応、ねらってはいた」 西田幸治は50歳になり「歯が3本なくなりました」
NEWSポストセブン
司忍組長も姿を見せた事始め式に密着した
《山口組「事始め」に異変》緊迫の恒例行事で「高山若頭の姿見えない…!」館内からは女性の声が聞こえ…納会では恒例のカラオケ大会も
NEWSポストセブン
浩子被告の顔写真すら報じられていない
田村瑠奈被告(30)が抱えていた“身体改造”願望「スネークタンにしたい」「タトゥーを入れたい」母親の困惑【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
「好きな女性アナウンサーランキング2024」でTBS初の1位に輝いた田村真子アナ(田村真子のInstagramより)
《好きな女性アナにランクイン》田村真子、江藤愛の2トップに若手も続々成長!なぜTBS女性アナは令和に躍進したのか
NEWSポストセブン
筑波大学・生命環境学群の生物学類に推薦入試で合格したことがわかった悠仁さま(時事通信フォト)
《筑波大キャンパスに早くも異変》悠仁さま推薦合格、学生宿舎の「大規模なリニューアル計画」が進行中
NEWSポストセブン
『世界の果てまでイッテQ!』に「ヴィンテージ武井」として出演していた芸人の武井俊祐さん
《消えた『イッテQ』芸人が告白》「数年間は番組を見られなかった」手越復帰に涙した理由、引退覚悟のオーディションで掴んだ“準レギュラー”
NEWSポストセブン
10月1日、ススキノ事件の第4回公判が行われた
「激しいプレイを想像するかもしれませんが…」田村瑠奈被告(30)の母親が語る“父娘でのSMプレイ”の全貌【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン