「10代からやっている俳優は、25才までに芽が出なければオーディションもなかなか受けられなくなります。せいぜい待てるのは30才までです。というのも、30才前後は役どころが少ない層で、売れている俳優がキャスティングされてしまえばもう空きがない。20代のうちにブレークして、自分の名前を売っておくことが重要なんです」(別の芸能事務所幹部)
もちろん、その「定年」が全てに当てはまるわけではない。30代を過ぎてブレークする例も多いのだ。代表的な例は、遅咲きと呼ばれる吉田羊(年齢非公開)や中村倫也(34才)などだ。
「彼らの共通点は舞台で下積みを重ね、ほかの俳優をしのぐ演技力を身につけたこと。中村さんに至っては、高校卒業後に芸能界入りし、ブレークするまでに15年かかっています。事務所は努力を続ける彼らの才能を信じ、根気強く芽が出るのを待ったといいます」(前出・芸能関係者)
声優業界では、事務所の募集要項を25才までとするところが多いようだ。
「アニメの主要キャラは10~20代が中心です。事務所に入ってからレッスンを受け、オーディションを受けるようになるまでにはある程度の時間がかかります。よほど幼い声質でない限り、25才を超えてからでは間に合わないのです」(声優事務所関係者)
一方で、長年、30才定年説が囁かれてきた女子アナ業界は、新たな動きが見られる。
「確かに30才を前に退社する局アナは多いですが、それ以後に活躍するケースも目立ちます。加藤綾子さん(35才)や小川彩佳さん(35才)は、会社を飛び出しても人気は衰えずいまや報道番組の顔です。田中みな実さん(34才)はアナウンサーを踏み台に、演技や美容の世界にまで活躍の場を広げています」(テレビ局関係者)
芸能界で活躍できるのはほんの一握り。努力や才能と同じぐらい年齢でも左右されるシビアな世界には違いない。
※女性セブン2021年2月4日号