年齢を重ねると増えてくるのが白髪。できるだけ若くありたいと白髪染めをする人も多い。ただ、70才を過ぎたくらいであれば、白髪染めでの“色選び”が重要だ。黒くしたいからと、安易に「黒」を選ぶのは最良の選択ではないという。美容師でヘアメイクアップアーティストの船津有史さんはこう言う。
「黒く染めると髪が1mm伸びただけでも根元が目立って、地肌付近が、はげているように見えます。しかも、70才になると黒々した髪の毛は違和感があり、似合っているとはいえません」
大人になると、洋服を選ぶときにも、つい選びがちになる「黒」だが、無難な色だと思ったら大間違い。パーソナルスタイリストの和田昌子さんは「50代も70代も、黒い服ばかり着るのは卒業してほしい」と話す。
「色彩心理では、黒は気持ちが引っ張られる色で、落ち込んでいるときに着ると余計に暗く見えてしまう。私もテンションが上がらないときは黒を着ません。
黒い服を『誰でも似合う』『目立たない』と考える人も多いですが、黒はカッコよく着こなさなければ、様にならない。さらに顔まわりが暗くなるため、その印象を変えるにはヘアメイクにも気合をいれる必要がある。黒は意外と手間のかかる色なのです」
年齢を重ねるほど、ファッションは色を取り入れた方がイメージが明るくなり、着こなすのが簡単とも。「派手だから」と、明るい色の服を遠ざけるのはやめよう。
※女性セブン2021年2月18日・25日号