スポーツ

市川紗椰が語る相撲の魅力「他のスポーツにはない潔さがある」

モデル・市川紗椰が相撲との出会いと魅力を語る

モデル・市川紗椰が相撲との出会いと魅力を語る

 年に数回は両国国技館で相撲観戦。好きになった力士は安美錦と豪栄道で、昨年の照ノ富士の復活優勝時は師匠・伊勢ヶ濱親方が優勝旗を渡すというドラマに涙し、最近は「映像がない分、細かい実況が聞ける」ラジオでの相撲中継を楽しむ──そんな相撲を愛する人気モデル・市川紗椰に、相撲との出会いとその魅力を聞いた。

 * * *
 相撲を本格的に見始めたのは大学生の頃です。たまたま街で力士と遭遇し、規格外の大きさとオーラに圧倒されたことで関心を持ち、国技館で生観戦。完全にハマりました。初観戦の時の、気迫みなぎる朝青龍関の迫力は今でも覚えています。

 最初は歌舞伎や能に近い伝統文化の一部として楽しんでいましたが、今では競技の面白さに目覚め、完全にスポーツとして見ています。「ここで右が入れば体勢を崩せるんだ」といった技の部分だとか、「この一番はここで決まったのか」といった取組の妙とか、知れば知るほど奥が深い。そして最大の魅力は他のスポーツにはない「潔さ」。こんなにスパッと終わる競技は他にはありません。

 また、相撲は「五感」で楽しめるスポーツだと思っています。和の伝統色や土俵の美しさ、鬢付け油や焼き鳥の匂いに、館内に響く音……特に最近はコロナによって観客が制限され、静かな館内にさらに音が響くようになりました。すり足の音、締め込みの摺れる音、行司の息遣いまで聞こえて感覚が研ぎ澄まされます。花道の奥から力士が肌を叩く音も聞こえ、今まで知り得なかった気合の入れ方まで伝わってきます。

 また、今は拍手だけの応援です。声が出せない分拍手に力を込めたり、反対に優しい拍手で労ったり。もしかしたら声援以上に気持ちが伝わるかもしれません。最近はヤジを含めて行きすぎた声援もあったように思うので、これを機に誰もが気持ちいい応援を考えるきっかけとなれば良いなと思っています。

【プロフィール】
市川紗椰(いちかわ・さや)/1987年2月14日生まれ。愛知県出身、米国・デトロイト育ち。父はアメリカ人、母は日本人。身長168cm。モデルとして活動するほか、テレビやラジオにも出演。著書『鉄道について話した。』(集英社刊)が好評発売中。

取材/鵜飼克郎 撮影/藤岡雅樹

※週刊ポスト2021年3月19・26日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷の母・加代子さん(左)と妻・真美子さん(右)
《真美子さんの“スマホ機種”に注目》大谷翔平が信頼する新妻の「母・加代子さんと同じ金銭感覚」
NEWSポストセブン
トルコ国籍で日本で育ったクルド人、ハスギュル・アッバス被告(SNSより)
【女子中学生と12歳少女に性的暴行】「俺の女もヤられた。あいつだけは許さない…」 執行猶予判決後に再び少女への性犯罪で逮捕・公判中のクルド人・ハスギュル・アッバス被告(21)の蛮行の数々
NEWSポストセブン
二階俊博・元幹事長の三男・伸康氏が不倫していることがわかった(時事通信フォト)
【スクープ】二階俊博・元自民党幹事長の三男・伸康氏が年下30代女性と不倫旅行 直撃に「お付き合いさせていただいている」と認める
NEWSポストセブン
雅子さまにとっての新たな1年が始まった(2024年12月、東京・千代田区。写真/宮内庁提供)
《雅子さま、誕生日文書の遅延が常態化》“丁寧すぎる”姿勢が裏目に 混乱を放置している周囲の責任も
女性セブン
M-1王者であり、今春に2度目の上方漫才大賞を受賞したお笑いコンビ・笑い飯(撮影/山口京和)
【「笑い飯」インタビュー】2度目の上方漫才大賞は「一応、ねらってはいた」 西田幸治は50歳になり「歯が3本なくなりました」
NEWSポストセブン
司忍組長も姿を見せた事始め式に密着した
《山口組「事始め」に異変》緊迫の恒例行事で「高山若頭の姿見えない…!」館内からは女性の声が聞こえ…納会では恒例のカラオケ大会も
NEWSポストセブン
浩子被告の顔写真すら報じられていない
田村瑠奈被告(30)が抱えていた“身体改造”願望「スネークタンにしたい」「タトゥーを入れたい」母親の困惑【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
「好きな女性アナウンサーランキング2024」でTBS初の1位に輝いた田村真子アナ(田村真子のInstagramより)
《好きな女性アナにランクイン》田村真子、江藤愛の2トップに若手も続々成長!なぜTBS女性アナは令和に躍進したのか
NEWSポストセブン
筑波大学・生命環境学群の生物学類に推薦入試で合格したことがわかった悠仁さま(時事通信フォト)
《筑波大キャンパスに早くも異変》悠仁さま推薦合格、学生宿舎の「大規模なリニューアル計画」が進行中
NEWSポストセブン
『世界の果てまでイッテQ!』に「ヴィンテージ武井」として出演していた芸人の武井俊祐さん
《消えた『イッテQ』芸人が告白》「数年間は番組を見られなかった」手越復帰に涙した理由、引退覚悟のオーディションで掴んだ“準レギュラー”
NEWSポストセブン
10月1日、ススキノ事件の第4回公判が行われた
「激しいプレイを想像するかもしれませんが…」田村瑠奈被告(30)の母親が語る“父娘でのSMプレイ”の全貌【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン