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小田急電鉄が32年続けたパン屋『HOKUO』を事業譲渡する事情

駅構内の蕎麦屋も姿を消しつつある(イメージ、時事通信フォト)

駅構内の蕎麦屋も姿を消しつつある(イメージ、時事通信フォト)

 東急沿線は東京圏で、阪急沿線は大阪圏で絶大なブランド力を発揮している。東急も阪急も、その沿線は住みたい街ランキングの常連だ。たかがパン屋と思われるかもしれないが、毎日のように口にするパンは、まさに沿線文化のバロメーターといえるのかもしれない。それだけに、老舗のブランド力が沿線価値を高めるとの期待が膨らむことは不思議ではない。

 このように、鉄道とベーカリーショップは意外にも強固な関係を築いてきた。それは目に見えづらいながらも、沿線のブランド化という効果につながっていた。

 小田急がHOKUOをドンクに事業譲渡しても、ドンクののれんにより沿線のブランド価値を保つことはできるのかもしれない。そこは、工夫やどういった連携をするのかといった今後の取り組みによるだろう。

 とはいえ、鉄道各社はコロナ禍で経営的な余裕を失っていることも事実だ。これまでだったら赤字の事業、赤字のグループ会社でもシナジー効果があるとして大目に見られてきた。それが、コロナでシビアになっているのだ。

 そうした状況は小田急に限った話ではなく、鉄道業界全体に忍び寄る。コロナ禍が長引けば、今後も鉄道各社は事業部門や子会社・系列会社の縮減・譲渡・廃止を打ち出していくだろう。

 大逆風の中、鉄道事業者はこれまでのような魅力ある沿線を創出できるのか?

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