三遊亭遊かり

三遊亭遊かりおすすめの落語を紹介

■三遊亭遊かりの6選

●入門者向け>

『道灌』
【内容】ご隠居さん宅に上がりこんだ八っつぁんは、よもやま話のついでにご隠居からある屏風を見せてもらう。それは、太田道灌の伝説を描いたものだった……。「前座噺(主に前座が口慣らしとして高座で演じる噺)として寄席で連綿と受け継がれる超ベーシックな作品です」(遊かり・以下同)。

『親子酒』
【内容】酒で失敗続きの息子を案じた父親が、2人で断酒することを宣言するが、息子の留守中にこっそり飲んでしまう……。「しらふを装えば装うほど、ろれつが怪しく、体も揺れていく動きを見るだけでも楽しめます」。

『ちりとてちん』
【内容】ご隠居さんが、ほめ上手なタケと、知ったかぶりのトラに余り物を振る舞う際、トラには腐った豆腐を食べさせる……。上方の演目で、江戸では「酢豆腐」。遊かり版は、ご隠居を姑に、タケを次男の嫁、トラを長男の嫁に変える。

●通好み

『悋気の独楽』
【内容】旦那のお妾さんに対する嫉妬に燃える妻が、小僧を使って妾宅を探らせる噺。「悋気とは、嫉妬という意味。女性のかわいらしさやしたたかさにあふれた演目。江戸時代には妾という職業があったという文化を知るきっかけにもなります」。

『紙入れ』
【内容】ビクビクしながら紙入れを取りに戻ってきた間男と、事情に気づかない旦那、肝の据わった妻の間で交わされるかけひきが見もの。「女性のお客さんにとても人気のある艶噺です」。

『転宅』
【内容】ある妾宅に上がり込んだ泥棒。そこに女が戻ってきて泥棒を誘惑し、結婚の約束を交わす。すっかりその気になった泥棒だが……。「このお妾さんは泥棒が怖いから騙すのではなく、男女のかけひきを楽しんでいると解釈し、あえて色っぽく描いています」。

【DATA】
三遊亭遊かり
生年月日…1973年8月5日
出身地…千葉県佐倉市
入門…2012年6月、前座:2012年8月、二ツ目:2016年7月
師匠…三遊亭遊雀
出囃子…私の青空
趣味・特技…歌舞伎鑑賞、日本酒、料理、水泳
公演情報…「20th ANNIVERSARY 遊雀 遊かり親子会」4月23日(土曜)なかの芸能小劇場にて。

取材・文/佐藤有栄

※女性セブン2022年4月21日号

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