近年は介護時を想定して高齢者の包茎手術も増えているが、安易な手術は考えもの。
「真性包茎の人であれば、衛生面を考えて手術をしてもいいと思います。が、仮性包茎の人は入浴時に皮をむいて洗うことができるので、衛生的な問題はない。亀頭包皮炎が悪化していないかぎり、包茎手術はオススメしません」(同前)
この症状は一進一退を繰り返し、間違った対処法では回復したとしても再発することがままある。小堀氏が語る。
「まず第一に、入浴時に性器を洗う際、あまり石鹸を使わずに優しくジャブジャブと洗うようにすることです。皮をむいて念入りに石鹸でゴシゴシ洗う人もいると思いますが、そういう過剰な洗い方は亀頭包皮炎に繋がるのでやめましょう。また、亀頭包皮炎のような症状が見られたら、粘膜を保護する塗り薬を炎症部分に塗ること。市販されているワセリンや保湿剤でも十分効果があるので、ぜひ実践してみてください」
それでも治癒しない場合は、医者にかかればいい。
「ほとんどの患者さんは、性器の粘膜を保護する薬を処方して1週間ほどで良くなる。ただ、あまりに炎症が激しい場合は、菌を排除するための抗生物質を使って治療していきます」(小堀氏)
正しい対処法で快適な日常を手に入れたい。
※週刊ポスト2022年9月16・23日号