宮本慎也が驚いた「新人時代の頑固さ」
プロ野球解説者の宮本慎也氏(元東京ヤクルト)は村上を「純粋にもっと打ちたい、勝ちたいという気持ちを表現し、順調にプロの階段を上っている」と表現する。だがヤクルトのコーチ時代、村上には人一倍、厳しく接した。
「ヤクルトの4番ではなく、日本の4番に育ってほしかった。スイングスピードが速く、優に打率3割を超えて、50本塁打、120打点も狙えるバッティングセンスに溢れていた」
村上は肥後もっこす(熊本の方言で意地っ張り)を地で行く選手だった。
「闇雲に真っ直ぐだけを待っていた1年目のオフ、(プロのスピードボールに対応できるように)テークバックを深くするようにアドバイスしたらわざと変なスイングをした。なるほどこの子は頑固で、我慢が必要だなと思いました」
その頑固さが、かつて宮本氏が見立てた数字を遥かに上回る結果に繋がった。
※週刊ポスト2022年10月7・14日号