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阪神が第1戦大敗で消沈ムード 地元商店街の“名物マジック”も「日本シリーズ出るまで再点灯ない」とキッパリ

ファイナルステージ第1戦はいいところなく落としたが、退任が決まっている矢野監督は反転攻勢に出られるのか(時事通信フォト)

ファイナルステージ第1戦はいいところなく落としたが、退任が決まっている矢野監督は反転攻勢に出られるのか(時事通信フォト)

 10月12日に開催されたクライマックスシリーズ(CS)のファイナルステージ第1戦では、ヤクルトが阪神に7-1で快勝。シーズン1位によるアドバンテージを加えて2勝とし、日本シリーズ進出に大きく前進した。シーズン3位ながらDeNAを破ってファイナルステージに進出した阪神は、下克上の勢いが止められた格好だ。

 過去、日本シリーズ進出がかかったプレーオフ、CSで2勝0敗になったケースは26回あるが、そのうち先行したチームが日本シリーズに進出したのが25回。阪神は早くも崖っぷちに追い込まれた格好である。

 第1戦では初回からヤクルトが攻勢に出て、阪神先発の西勇輝がオスナに3ランを被弾。その後も失点を重ねた阪神は6回表に1点を返すも、直後の6回裏に3番手の加治屋蓮がサンタナに2ランを浴びて突き放された。頼みの投手陣が踏ん張りきれず、打線も沈黙しての大敗となった。

 今季の阪神は開幕から泥沼の9連敗で望みはないと思われていたが、そこから盛り返して巨人、広島とのデッドヒートの末にCS進出を決めた。ファーストステージでは敵地・横浜での戦いながら、球界屈指の投手陣が本領を発揮し、接戦を制した。シーズンが始まる前に今季限りの退任を表明していた矢野燿大監督の積極采配もズバリと当たり、下克上での日本一に弾みがついているとみられていたが、ここにきてまたも勢いを失いつつある。

 まるでジェットコースターのようなシーズンに、熱心なファンも一喜一憂しているが、地元の“応援団”も難しい対応を迫られているようだ。「日本一早いタイガース優勝マジック」を掲示することで知られる尼崎中央三丁目商店街である。

 同商店街における“マジック”は、開幕と同時に残り試合数である「143」が点灯する独特極まりないシステム。阪神が負けた時には減らさず、勝った翌日に残り試合数まで一気に減らす仕組みとなっている。

 今季は開幕9連敗で「マジック143」が長く続いたうえ、7月2日には史上最速となるタイミングでヤクルトのマジック53が点灯。他球団にホンモノのマジックが点灯すると商店街は掲示を外す仕組みになっており、夏本番を迎える前に消沈ムードが漂っていた。

 過去には一度点灯した他球団のマジックが消滅したら、商店街の掲示を復活させたこともあったが、今季は新型コロナウイルスで主力が欠場したヤクルトが黒星を重ね、マジックが消えた時期(7月14~24日)も、商店街での再点灯はなし。

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