そうしたなか、CSファイナルステージ第1戦が行なわれた10月12日の試合前に同商店街を訪れると、アーケードの鉄柱には「めざせ!てっぺん優勝祈願」の垂れ幕が下がっているものの、“マジック”の掲示はなかった。商店街振興組合の寺井利一理事長はこう説明する。
「うちの商店街の優勝マジックはリーグ優勝までの数字なので、通常は優勝を逃した時点で点灯することはありません。今季は激戦のなかでCSに進出できたので、日本シリーズまでのマジックを点灯させたいところですが、短期決戦になると対応が大変になるというのが正直なところです。ヤクルトに勝って日本シリーズに進出したら、日本一までの『マジック7』は点灯させる予定です。なんとか頑張ってもらいたい」
同商店街では阪神が日本一になれば日本一セール、日本シリーズで負けても応援感謝セールが行なわれる予定だというが、寺井理事長によれば「阪神ファンは勝てば気前が良くなるが、負けるとかなり落ち込む。過去のケースでも感謝セールは盛り上がったことがない。なんとか下克上で日本一を目指してもらいたい」と願いを込める。
第1戦の大敗で消沈ムードが漂うが、商店街の願いが届き、矢野阪神が反転攻勢に転じることはできるのだろうか。