国内

「死者に侮辱罪は適用されない」それでも池袋暴走死傷事故遺族が報道陣に伝えたかったこと

被告からのツイッター文を公開する松永拓也さんと、「一般社団法人関東交通犯罪遺族の会」代表理事の小沢樹里さん。

被告からのツイッター文を公開する松永拓也さんと、「一般社団法人関東交通犯罪遺族の会」代表理事の小沢樹里さん。

<金や反響目当てで、飯塚昭三先生と闘ってるようにしか見えませんでしたね。そんな父親、天国の松永莉子ちゃん(3歳)と松永真菜さん(31歳)が喜ぶとでも??男は新しい女作ってやり直せばいいこと お荷モツの子どもも居なくなったから乗り換えも楽でしょうに哄笑>

「あの文面を送っておいて、松永に言ったわけではないっていうのは、さすがに無理があるなと感じます」「ありえない主張で残念です。自分と向きあっていない」と話すのは、池袋暴走死傷事故・遺族の松永拓也さん。

 松永さんのツイッターに上記の文章などを投稿した侮辱罪と、後述の偽計業務妨害容疑で起訴された由利潤一被告(23)は、11月16日に東京地裁で行われた初公判で、無罪を争う姿勢を示した。そして、 

・松永氏を侮辱する意図はなかった。

・投稿は松永氏に対するものではない。「大阪で女性と子供が亡くなる交通事故があり、松永さんに知ってほしかった」。

・「松永莉子ちゃん」「松永真菜さん」の名前は誤入力でたまたまそうなった。

・「飯塚」という名前についても、実在の著名人の名前で、池袋暴走事故の加害者について言っているわけではない。

 といった、「侮辱の意図はなかった」という「ありえない主張」をしている。

 由利被告は6月に侮辱罪で在宅起訴された。その2か月後には、「新宿か秋葉原でどーなるか覚えておけ」とツイッターに書き込み、秋葉原の歩行者天国を中止させるなど警視庁の業務を妨害した「偽計業務妨害」の疑いでも逮捕、追起訴されている。

 また検察側は、由利被告が、松永さんにはDMを送り謝罪する一方、自分の知人には「母子をお金に錬成した感じで逆にゴミって感じがするな」というメッセージを送っていた、とも指摘。

関連記事

トピックス

前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
中日に移籍後、金髪にした中田翔(時事通信フォト)
中田翔、中日移籍で取り戻しつつある輝き 「常に紳士たれ」の巨人とは“水と油”だったか、立浪監督胴上げの条件は?
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
新たなスタートを切る大谷翔平(時事通信)
大谷翔平、好調キープで「水原事件」はすでに過去のものに? トラブルまでも“大谷のすごさ”を際立たせるための材料となりつつある現実
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
映画『アンダンテ~稲の旋律~』の完成披露試写会に出席した秋本(写真は2009年。Aflo)
秋本奈緒美、15才年下夫と別居も「すごく仲よくやっています」 夫は「もうわざわざ一緒に住むことはないかも」
女性セブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン