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立浪中日は改革道半ば 背水の陣の高橋周平も結果を出さなければ「トレード要員」の声

立浪監督がいきなり「NO」をつきつけた(時事通信フォト)

立浪監督は強竜復活に妥協はない(時事通信フォト)

 昨シーズン最下位からの巻き返しを狙う中日は、春季キャンプで新戦力の動きが目立つ。阿部寿樹が楽天にトレード移籍し、レギュラー不在の二塁はドラフト2位・村松開人とドラフト6位・田中幹也が攻守で猛アピール。不動の主軸だったビシエドもレギュラーを保証されていない。新外国人のアキーノ、カリステ、3年ぶりに復帰したアルモンテとの競争を勝ち抜かなければ、試合に出られない。

 キャンプを取材するスポーツ紙記者はこう指摘する。

「レギュラーが決まっているのは捕手の木下拓哉、外野手の岡林勇希、大島洋平ぐらい。残りのポジションは競争です。キャンプを見ても選手のモチベーションは高いですよ。今までレギュラーとして起用されながら、立浪(和義)監督が期待するパフォーマンスを発揮できていない選手たちは、厳しい立場に追い込まれている。高橋周平もその一人。阿部寿樹、京田陽太がトレードで放出されたように、今年結果を残せなかったらトレード要員になるでしょう」

 入団した時は和製大砲として期待された高橋周だが、レギュラーをつかむためにコンパクトな打撃で確実性を求めるスタイルにシフト。2020年に打率.305、7本塁打をマークして三塁の守備でも2年連続ゴールデングラブ賞を獲得したが、近年は打撃不振で精彩を欠いている。立浪監督の期待が大きい選手だが、昨年は開幕直前に左足首の捻挫で出遅れると、夏場も右わき腹の肉離れで戦線離脱。78試合出場で打率.249、2本塁打と不本意な成績に終わった。

 名古屋の民放テレビ関係者は、「周平は打撃スタイルに迷いが感じられる。貧打のチーム事情で長打力が必要なのは理解できますが、高橋周もビシエドも中距離ヒッターです。長打を求められて余計な力が入り、打撃フォームを崩しているように感じる。本拠地が広いバンテリンドームで本塁打はそうそう出ない。打率3割、15本塁打で十分でしょう。過度な期待は禁物です」と語る。

 背水の陣を迎えた高橋周だが、開幕は三塁でスタメン起用の公算が高い。ライバルの和製大砲・石川昂弥は昨年5月に左膝前十字靱帯不全損傷の大けがを負って離脱。7月に再建手術を受け、現在は打撃練習を行えるまでに回復しているが、まだ守備や走塁で出力を上げられる状況ではない。焦りは禁物で、戦列復帰は早くて5月以降になるだろう。

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