優勝が決まると、緊張の糸が切れたように号泣した坂本選手。試合後、「もっともっと強い選手になれるように頑張ります」と、来季への思いを明かした（写真／アフロ）
とにかく強かった！ 今季ラストの大舞台、フィギュアスケート世界選手権（3/22〜26、埼玉・さいたまスーパーアリーナ）で、日本勢が男子シングル、女子シングル、ペアの3種目で金メダルを獲得した。男女ともに世界選手権での連覇は史上初、ペアは年間グランドスラムを達成と記録尽くし！
今大会では残念ながらメダルを逃したアイスダンスも実力は充分で、4種目制覇も決して夢物語ではない。史上最強を誇る“チームJAPAN”の来季の活躍が、いまから楽しみだ。
●坂本花織選手（22才）
「日本フィギュア界で史上初の世界選手権連覇」（写真／アフロ）
昨年の“世界女王”として挑んだ世界選手権。「重圧に勝たないといけないという壁があって、最初はその壁を乗り越えることができなくて、何度も悔しい思いをした」と明かした坂本選手は、見事にプレッシャーに打ち勝って2連覇を達成した。フリーではミスが出たものの、合計は今シーズンの世界最高点となる224.61点。メダルセレモニーでは、弾けるような“花織スマイル”を見せた。
●木原龍一選手（30才）三浦璃来選手（21才）
「今季世界最高点で優勝！ 日本勢初の年間グランドスラムも達成」（写真／アフロ）
2人が築いてきた深い信頼関係が見事に花開き、今季世界最高点にして自己ベストとなる合計222.16点をたたき出した。日本ペアでは初の世界選手権優勝という結果だけではなく、日本フィギュア界で初となる同一シーズンの主要大会を全制覇する“年間グランドスラム”を達成し、歴史にその名を刻みこんだ。日本ではほかの種目に比べてペアの注目度は決して高いとはいえない歴史の中で、“りくりゅう”がその風向きを確実に変えた。
「日本の次世代のペアが“挑戦してみよう”というきっかけになったら、今シーズン達成した年間グランドスラムが10年後、20年後に大きな意味が出てくるんじゃないかと思います」（木原）（写真／アフロ）
●宇野昌磨選手（25才）
「圧巻の300点超え！ 日本男子初となる連覇」（写真／アフロ）
フリーの演技終了後、珍しくリンクに大の字に倒れ込んだ宇野選手。金メダル争いをするイリア・マリニン選手（18）がフリーで4回転アクセルを成功させ、宇野選手にとっては緊張感が漂う中、4回転を5本着氷。さらにステップでは満点の評価を得るという貫禄の演技で、男子シングルでただ1人合計300点超えとなる301.14点で優勝を果たした。
世界選手権では日本男子初の連覇となり、「期待通りの結果を出すことができ、うれしく思います」（宇野）と喜んだ（写真／アフロ）
※女性セブン2023年4月13日号
