Twitter上で過激な発言を繰り返し、炎上を重ねていたユーザー「桜ういろう」。彼が大手メディア・共同通信社の記者だったことがわかり、社内で対応が協議されていることを報じたが、このたび社として正式な処分が下されたことがわかった。
入手した社内向けの発表資料によると、共同通信は〈職員の1人が、匿名で運用していたSNSのツイッターアカウントで自分と意見を異にするアカウントを執拗に攻撃する投稿を長期間繰り返し、一部に相手を公然と侮辱する表現があった〉と事実を認め、〈職員の行為は「ソーシャルメディアの利用に関する指針」や職員就業規則に抵触する重大な問題行為で、責任は重いと判断しました〉と説明している。また、今後、再発防止のためSNSの利用規則を改定する予定だという。
「桜ういろう」はいわゆる“左翼アカウント”として、数年前からユーザーに認知されていた。フォロワーは1.6万人(現在はアカウント削除)にのぼり、作家の百田尚樹氏や有本香氏の有識者に絡む言動が目立ち、たびたび炎上騒動が起きていた。なかでも在日ウクライナ人政治評論家のナザレンコ・アンドリー氏には執拗な執着を見せ、同氏が祖国ウクライナを支援しようとする行為を「レイシスト」と糾弾したり、同氏の住所などの個人情報を拡散しようとするなどの行為を繰り返していた。ナザレンコ・アンドリー氏はTwitterで「桜ういろう」への情報開示請求を行ない、裁判所が開示を認めたことを明かしている。
「桜ういろう」の“中の人物”については今年2月、過去のSNSアカウントから氏名などの個人情報が流出していて、取材の結果、共同通信名古屋編集部のデスクであることがわかった。また、名前がSNSで流出した後に同社では緊急の会議が開かれ、当該記者は10日間の自宅待機が命じられたこともわかっている。