このほか、複数の項目にまたがっていそうなのが、SNSやネットがもたらした悪影響である「イチャモン恐怖症」の広がり。強いて入れるとしたら「メディア環境と自己検閲」でしょうか。何か話そうとしたり書き込もうとしたりするとき、私たちは「こういう突っ込みがくるかもしれない」という可能性を無数に考えてしまいます。
たとえば上の文にしても、「自分はそうじゃないから『私たち』と言うな!」とか「実際に広がっているエビデンスを示せ!」といった類の無意味なイチャモンの可能性を思い浮かべてしまいます。日常的にネットのコメント欄にあふれる性格も頭も悪そうなコメントを目にしているおかげで、無意識にイチャモンを恐れる癖がついてしまいました。
身に覚えがある方は、SNSを含めた「世間話の自由度」に大きな影響を受けているはず。「イチャモン恐怖症」の広がりは、日本全体に計り知れない悪影響を及ぼしていると言っていいでしょう。それは「世間話」に限らず、きっと「発想の自由度」や「生き方の自由度」にも計り知れない悪影響を及ぼしているに違いありません。
というわけで、もし「世間話の自由度」の世界ランキングがあったら、日本はかなり残念な順位になりそうです。「そうだなあ。このままの自分ではいけないかも」と思ってくださった方は、今日から少しずつ「自由な世間話」を心がけましょう。
「そんなわけあるか!」と反論なさりたい方や、「エビデンスを示せ!」と無粋な突っ込みを入れたい方におかれましては、しょせん「県境なき愚者団」を名乗っているようなヤツが言っていることなので、適当にスルーしていただけたら幸いです。