容疑者の父・正道氏は市議を辞職(SNSより)。青木家が経営しているジェラート店(右)
「銃口は絶対に人に向けてはならないというのが猟友会での常識だから、まったく考えられない事件だよ。たしか5〜6年前ぐらいに、猟友会の大会が長野射撃場であって、そこに本人(青木容疑者)は来ていたはず」
中野市にあった射撃場は3年ほど前に経営者が亡くなって閉鎖されていたという。長野射撃場は中野市からおよそ35kmほど離れた場所にある。
「彼は4丁持っていたという話だけど、普通は2丁程度。4丁はちょっと多いし、彼が一体何の目的で持っていたのかよく分からない。中野市猟友会の講習を受けていないので、有害鳥獣駆除はできない。そうなると、クレー射撃か狩猟しか使い道がないんじゃないかな」
青木容疑者は地域で害獣被害が出た際に出動する中野市猟友会への登録はしていなかったという。青木容疑者が所持していた4丁の銃は用途が限られており、その所持目的に有用性があったかは疑わしい。佐野氏は続ける。
「今日は午後から猟友会の緊急会議があって、この事件について話すんだけど、有害鳥獣駆除はしばらく自粛することになるかもしれない。長年使っていない『眠り銃』の管理も今後厳しくなるんじゃないか。何の目的で持っていたのか分からないから、ガンマニアみたいな感じだったのかな」
警察庁などによると、2022年の猟銃と空気銃の許可所持者は約8万5000人。許可丁数は猟銃が約15万、空気銃が約2万丁だった。新規で許可を受ける人の割合は増加傾向にあるという。目的なく長年使っていない銃を「眠り銃」と呼ぶが、この事件をきっかけに、管理についての課題も浮かび上がった。
警察は容疑者が凶器を準備して計画的に犯行に及んだとみて捜査を進めている。
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