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市川猿翁逝去で名跡「猿之助」はどうなるか? 通夜・葬儀は超厳戒態勢で報道陣シャットアウト

150年以上続く大名跡だが(写真は左から市川猿之助、市川猿翁/共同通信社)

150年以上続く大名跡だが(写真は左から市川猿之助、市川猿翁/共同通信社)

 巨星堕つ──。歌舞伎俳優の二代目市川猿翁(享年83、本名・喜熨斗政彦)が9月13日の早朝、心不全のため亡くなっていたことが15日に明らかになった。猿翁といえば、三代目猿之助として古典演目の復活やスーパー歌舞伎の創作で舞台に新風を吹き込み「歌舞伎界の革命児」と言われた稀代の名優である。梨園関係者が言う。

「晩年はパーキンソン病を患い、食事をとることも難しい状態だったそうですが、ご遺体のお顔はまるで現役で舞台に立っていた“三代目”の頃のようにふっくらとされていたそうです」

 逝去が公表された後、猿翁の遺体は都内斎場に安置され、弟子たちや関係者が続々と弔問に訪れたというが、澤瀉屋は京都・南座で『新・水滸伝』の公演中だったため、息子の市川中車(香川照之・57)や孫である市川團子(19)の姿はなかったという。

 9月18日、猿翁の遺体は妻・藤間紫さん(享年85)が眠る墓所のある東京・寛永寺に移送され、通夜と葬儀がしめやかに営まれた。

「18日は舞台が昼の部の半日のみだったため、京都から息子の香川さんや、團子くん、弟子たちが駆けつけた。その翌日は親族中心の家族葬だったのですが、報道陣を一切シャットアウトし、駐車場にも数台のバスやトラックを駐車させ、目隠しして内部の様子が一切わからなくするという超厳戒態勢を敷いていた。

 そんななか、猿翁の部屋子であり、ドラマ『VIVANT』(TBS系)に出演して強烈な印象を残した“宇佐美部長”こと市川猿弥(56)や『VIVANT』で別班メンバー役だった市川笑三郎(53)、今は澤瀉屋を出ている市川右團次(59)が参列しました」(同前)

「歌舞伎界の麒麟児」といわれた傑物の野辺送りがまるで人目を阻むように行なわれたということだ。一体なぜなのか。ベテラン演芸記者はこう話す。

「報道陣は、甥であり、5月に両親と“一家心中未遂”という事件を起こした四代目市川猿之助さん(47)が弔問に来るのかということを注目していた。四代目が弔問にきたら、猿翁さんの葬儀よりもそちらが大きく取り上げられてしまう。それは中車さんら親族にとっても、四代目本人も一番避けたいところです。だからああいった人目を阻む形となったのではないか。

 猿之助さんは事件を起こしてから、まだ公の場に姿を現わしていない。再逮捕の後には、近況や今後についての報道もほとんどない。実際のところ、斎場での弔問や寺院での通夜・葬儀で猿之助が来たかは定かではありません」

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