およそ10年前に石田容疑者から被害を受けたと打ち明けた
6~7回は太ももをさすられた
「刑事さんから『証拠がないと立件は難しいけど、被害届を出さないかぎり詳しい捜査ができない。どうしますか』と言われて二の足を踏んでしまいました。というのも、報復が怖かったんです。娘はまだ12歳の女の子だし、相手はこちらの学校も住んでいる場所も知っている。娘の身を案じて、とても悩んだことを覚えています。
刑事さんは『(石田容疑者の職場に)直接、出向いてもいいか』とも提案してくれましたが、それも断りました。そんな声にもならなかった私たちの被害を、どうしても世間に知ってほしくて、娘と一緒に取材を受けることにしたんです」
被害者の女性は2014年の春頃、石田容疑者が勤務していた「スクールIE」に入塾。通い始めてすぐ、当時の教室長が退社することになり、役職を石田容疑者が引き継いだ。石田容疑者に関しては“親身な先生”という評判もあり、自身の姉も同じ塾に通っていたことから、暇な時間には自習をしにいくほどお気に入りだったという。
そんな彼女にとって安心できる場所で“事件”が起こったのは2015年3月のことだった。本人が振り返る。
「最初はタイツの上からでした。いつも教えてくれていた女性の先生が急きょお休みになって、石田が担当することになったんです。授業は90分くらいなんですが、宿題確認をしているときに『何やってるの。ここ間違ってる』という感じで太ももをポンポンと触ってきて……。
子どもながらに『やめてほしいな』と感じ、足にマフラーをかけました。でも『間違いを注意するため』みたいな雰囲気で、誤答をするたびに足を触ってくるんです。合計で6〜7回はさすられたと思います」
このころ、被害者は中学進学を控えていた。担任の女性講師が親身だったことなどから、小学校卒業後も塾を続けたいと考えていた彼女は、”被害”を周りに言い出せずにいたという。
母親によれば、「小さい頃からすごく気丈な女の子」だった被害者の女性。そんな彼女の心も、2度目の“わいせつ行為”で砕かれてしまう。