2020年夏季五輪の開催地が9月7日(日本時間8日)に決定するが、東京五輪の決定を心待ちにするのがテレビ局である。かつての東京五輪ではカラーテレビが一気に普及。バブル再燃への期待から、局内では早くも嬉しい悲鳴が。
「連日の特別編成で人手不足は必至。2020年に向けて大幅にスタッフを増やすことになるはずです。とくに女子アナは、民放キー局の昨年の採用は全部で7人という狭き門だったが、今後は倍以上に増えていくかもしれない」(キー局関係者)
女子アナ倍増計画──視聴者にとっては喜ばしい話に聞こえるが、実はそうとばかりも言いきれない。テレビ局事情に詳しいベテランのスポーツ紙記者がいう。
「危惧されるのは、“質の劣化”です。ただでさえアナウンス能力の低い女子アナが増えているのに、粗製乱造が進むのではないか。
実はテレビ局や新聞社には、かつて“五輪入社組”と呼ばれる世代がいて大変だった。各社とも1963年から1964年にかけて、3倍ぐらい採用人数を増やしたが、取材もろくにできないのばかりで、“五輪入社組は使えない”が定説でした」
教訓は生かされるのか。
※週刊ポスト2013年9月13日号