確かに、優勝を競っていた竹谷の結果がわかったホールアウト直後に突然違反を宣告されて納得いかない気持ちも理解できる。だが海外では、テレビ視聴者からの指摘でプレーの違反確認をすることは「常識」となっている。ゴルフ評論家の菅野徳雄氏が語る。
「例えば昨年のマスターズでは、タイガー・ウッズが『誤所からのプレー』を指摘されたり、古くは1987年に、クレイグ・スタドラーが湿った地面にタオルを敷き、ヒザをついて打ったことにクレームがついたこともあります。日本のツアーは出場するプロを含め、関係者も無知でいい加減な場面が目立つ。選手もファンもルールの勉強をもっとすべきです。今回の件はいい教訓です」
今回はたまたま放送が生中継だったために視聴者からの指摘が成立した。日本では生中継に見せかける「録画ダイジェスト放送」が当たり前となっているが、そうしたテレビ中継の在り方にも一石を投じた。
※週刊ポスト2014年7月11日号