●「副交感神経の時間」を作る

 人生を生きていくうえで、ストレスのダメージは避けられない。猛烈ビジネスマンとして闘っていると、交感神経が過緊張の状態になる。血圧が上がり循環も悪くなる。そして脳梗塞や心筋梗塞のリスクが上がるというわけだ。

 そのため、「副交感神経の時間」を作ることが必要だ。

 38度くらいのぬるめのお風呂にやや長い時間入る。1日に1回は、ゆったりとした音楽を聴いてみる。また通常の速さの3分の1くらいのスピードでラジオ体操をする。忙しいときには深呼吸だけでもいい。息をゆっくりするだけで、副交感神経が優位になる時間を持てるのだ。

 副交感神経が刺激されれば、血管は拡張し、血圧が下がり、循環もよくなる。リンパ球も増えるので、免疫力も上がる。

 最近注目されているのは“涙活”だ。泣くことで、副交感神経のスイッチがはいることを利用するものでこれもおすすめだ。感動して泣ける小説を読む。映画を観るのもいい。

●草食系から肉食系になろう

 このところ健康オタクの間で粗食がいいだの、1日1食の食事をする飢餓療法など、少しいびつな健康法がはやっている。魚をたくさん食べると血液がサラサラになることは分かっている。しかし気力が出て多幸感をもたらすのは、やはり肉。

 幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの成分は、トリプトファンと呼ばれる必須アミノ酸。肉、チーズ、赤身の魚に多く入っている。

 日本人はカロリーを制限さえすれば健康になると信じてきた。でもそれは迷信だ。肉を食べて元気になろう。

※週刊ポスト2014年8月29日号

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