燃料電池車用バルブを手がけるハマイ(ジャスダック・6497)も有望だ。LPG(液化石油ガス)容器用バルブでは前述の宮入バルブ製作所を凌駕するトップシェアを誇り、時価総額は120億円前後と、こちらも軽快な値動きが望める。
時価総額の規模で目を引くのが、わずか30億円ほどの中国工業(東証1部・5974)。一般的にはこれだけ時価総額が小さいと敬遠されがちだが、同社は水素ステーションで使われる水素貯蔵タンクを新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と共同開発で進める。現在主流の鉄鋼製ではなく、炭素繊維を使うことでより軽量で安価にする予定だ。水素ステーションの普及に伴って大きな成長が見込めるに違いない。
愛知製鋼(東証1部・5482)も見逃せないところだ。同社はトヨタ『MIRAI』向けに高圧水素用ステンレス鋼を供給。水素ステーション向けの高圧水素用機器でも複数のメーカーに採用されており、今後の業績に大きく貢献することが確実視される。
これら水素関連銘柄は材料が浮上するたびに急騰局面が期待できるが、長期的にも有望なテーマである。息の長い上昇を見越して、安値を積極的に拾っていきたいところだ。
※マネーポスト2015年春号