スポーツ

正捕手問題が深刻化する阪神 打撃も誰かの「覚醒」待ち

 金本知憲新監督のもと、新生・阪神タイガースは残り1か月を切った開幕の日に備えて最後の調整に臨んでいる。スポーツ紙を中心としたメディアから聞こえてくるのは「今年はイケる!」という威勢の良い声ばかりだ。だが実際は、かなりの問題点を抱えている。たとえば、センターラインで重要な正捕手も決まっていない。阪神の正捕手問題はここ数年の課題だが、今季はそれが深刻化している。

「金本監督としては先を見越して、12年目の岡崎(太一)を軸に、梅野(隆太郎)、小宮山(慎二)に新人の坂本(誠志郎)を競わせたいのでしょうが、どれも決定打に欠ける。キャンプでは三塁手争いをしていたはずの今成(亮太)にまで捕手の練習をさせていました。結局は38歳の大ベテラン鶴岡(一成)がマスクを被ることになりそうです」(スポーツジャーナリスト)

 おまけにこの野手陣は打てない。昨季も貧打に泣いたが(打率リーグ4位、本塁打数は同5位)、戦力補強はドラフトで獲った新人と助っ人外国人だけだ。

 頼みのゴメスは来日2年目だった昨年、.271、17本塁打、72打点と、1年目の数字(.283、26本、109打点)を大きく下回った。わずか1年研究されただけでこれではアテにできない。三塁に配置予定の新外国人のヘイグは、左わき腹痛のためキャンプ途中で二軍へ。開幕に間に合うとは考えにくい。阪神担当記者はこう語る。

「キャンプで金本監督は打撃力の強化に重点を置いていました。片岡篤史打撃コーチとともに身振り手振りで直接指導。選手たちは筋トレを重視し、バットを毎日1000回近く振り抜いていた。これで各人の打球の速さが上がったといわれていますが、まだ根本的な解決になったとはいえない。誰かの“覚醒”待ちという不安定な状態は変わりません」

※週刊ポスト2016年3月18日号

関連キーワード

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン