「寄附先で使える金券や体験型のレジャーチケットも、人気が高い返礼品です。最近、そうした金券が転売され“返礼品として、どうなのか?”といった意見も出ましたが、基本的にはその地域でしか使えない金券ですから、特産品と同様に地域振興に繋がるものです。その地域の飲食店やお土産店といった、農産物や工業製品を作るところ以外にもお金が落ちるという、良い面も大きいです。返礼品をもらうだけじゃなく、その地域へ行って良さを感じる機会ができるのも『ふるさと納税』の素敵な取り組み方のひとつだと思うので、ぜひ続けて欲しいですね。
そのほかにも、カバンやアクセサリー・タオルなど幅広いアイテムがあります。地域に関連したコンテンツや産業・企業に由来したものの中には、品切れする人気アイテムや高額な返礼品もあって、“趣味”と節税という“実益”を兼ねた選択肢といえそう。『ふるさと納税』でなければ、なかなか手に入れることのできないアイテムも多いので、こまめにチェックしたいですよね」(丸山さん)
そうした返礼品の中には、大阪府泉佐野市のタブレットといった実用品のほか、品切れが多いアイテムとして、キャラクター商品やNゲージなどの鉄道模型も人気が高い。2014年9月の「ふるさと納税」受付け開始から、鉄道模型が人気返礼品だという埼玉県鶴ヶ島市の市民生活部産業振興課の生亀さんに話を聞いた。
「鉄道模型は市場価格が高いこともあって、人気を集めています。規模としては、当市に寄附されている『ふるさと納税』額の半分以上が、鉄道模型の返礼品お申し込みによるものですね。ご利用者さまからも『いろいろな鉄道模型を』といった声が多いですし、ご提供元の関水金属さまが積極的に返礼品提案をくださるのも、ありがたいと思っています。
また、どの返礼品もオススメですが、食品系では地ビールや『プレミアム冷凍餃子』が人気のほか、リピート率が高いもののひとつが珈琲豆。焙煎が素晴らしいお店が市内にあり、ご提供いただいているのですが、『焙煎でこんなに、変わるものなんですね』との声が寄せられるなど、こちらも好評です。引き続きみなさんに、喜んでいただける返礼品をご用意していきたいと考えています」(生亀さん)
こうして自治体が地域の産業と協力しながら、工夫を凝らした返礼品を用意している話を聞くと、おトクなだけでなく、寄附した自治体に役立っていることが感じられる。そんな点も、「ふるさと納税」の魅力だ。
「返礼品を選ぶのも楽しい『ふるさと納税』。さまざまなアイテムをチェックして、控除対象額を有効に活用したいものです。欲しい返礼品が品切れでも、数量限定で再度出てくる可能性もあるので、“これが絶対欲しい”と思ったら、あきらめずにチェックし続けるのがオススメですよ」(丸山さん)