──麻生財務相が中心になって、大宏池会をつくるという計画も噂されている。
鴻池:そんなん知らん。好きなようにやればいいじゃないか。俺は関係ない。だいたい、派閥同士で首相交代して与党内で政権回していこうと、そんなんおかしいやろ。せっかく野党が政権取れるようになったのに。
むしろ野党がもっと健全にならないかん。中学校や高校のホームルームみたいな質問ばっかりしよる。
──もし野党の立場だったら、どう質問するか。
鴻池:まず冒頭に何を言うか。「権力は必ず腐敗する。ご存じですか?」と。「それも権力が長く続くと、腐るのは早い。そう思いませんか?」と最初に聞くよ。いまの自民党の国会対応は、安倍首相を守るためだけにやっているように見える。まあ、安倍さん一家も災難で、大臣を守るのも家臣の務めかもしれんけどね。
──鴻池さんは安倍首相が嫌いですか。
鴻池:いや、安倍さんが俺を嫌っているんだよ。俺を見る目つきを見たらわかるよ(笑い)。まあ、媚びず、へつらわずでいきますが。
武士はね、主君に対して忠誠を誓うんだけど、“義侠”の世界の人間は、自分に忠誠を誓うんですよ。武士は主君を斬りつけることはないが、義侠の人間は、親分が筋の通らないことをすれば、杯(さかずき)返して斬りつける。僕にはそっちの血が流れているな(笑い)。
「義」という字は、「羊」の下に「我」があって、弱い者を支えるという意味です。私は、88万票入れてくれた人、支持してくれる人たちの家臣だから、大臣にだって斬りつけますよ(笑い)。
──証人喚問に呼ばれたら暴れますか?
鴻池:暴れませんよ。保守ですから。呼んでくれないかね(笑い)。
●聞き手/藤本順一(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2017年4月7日号