かつてブラック企業と言われた情報・通信業の東証一部上場企業「サイボウズ」は、社員の声を聞き、働き方を自由にした。在宅勤務や子連れ出勤の制度などもつくり、介護休暇や育児休暇を6年間取得できるようにした。業務時間以外であれば、副業も認めている。
ブラック企業の汚名を返上し、働き甲斐のある会社ランキングの上位に、4年連続ランクインしている。クラウド関連サービスの売り上げは40億円超、前年比49%アップというとんでもない成果を出している。
働くことは、命を奪う「毒」にもなれば、生き甲斐を生む「薬」にもなる。一億総ブラックから脱し、働く人が本当に幸せになれる働き方へ、改革はすでに始まっている。その流れに乗れるかどうか、日本の企業は大きく試されている。
※週刊ポスト2017年6月9日号