非拡張型は症状がほとんどなく、超音波検査でも異常が発見されにくい。このため進行した胆のうがんで発見される症例が多くある。そこで非拡張型の早期発見として注目されているのが、超音波検査で測る胆のう壁の肥厚だ。
胆のう壁の肥厚は、非拡張型膵・胆管合流異常だけが原因ではない。しかし、長期間の膵液と胆汁混合液の刺激により、発生した肥厚である可能性もある。MRIの画像検査で、合流部分の長さや形状で異常の有無を確認し、合流異常が確認されたら、がんの予防的措置として腹腔鏡で胆のうを摘出する。
がん予防のためにも、健診の超音波検査で胆のう壁の肥厚が指摘されたら、膵臓・胆道専門医の受診が必要だ。
■取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2017年9月22日号