国内

希望の党 離党者続出で崩壊し“55年体制”復活か

希望の党の未来は”絶望”なのか

 安倍晋三・首相と小池百合子・希望の党代表は総選挙前、口を揃えてこう語った。「政権選択選挙になる」──。しかし、これから出現するのは、国会に圧倒的勢力を持つ万年与党と絶対に過半数を持てない万年野党が定着し、有権者が政権を選択することができない政治システムだ。

 それは希望の党の崩壊から始まる。「こんな苦戦を招いた責任は小池代表にある。選挙後ただちに代表辞任すべきだ」。党内には選挙中から怨嗟の声が渦巻き、「辞めないなら選挙後最初の党大会で代表解任決議を出す」と息巻く候補者もいる。

 9月に結党したばかりの希望の党では、いきなり“小池降ろし”が始まり、衆院選に候補者を擁立した政党としては憲政史上最速の年内解党に向かう様相だ。政治ジャーナリストの野上忠興氏が指摘する。

「もともと議席を守るための救命ボートとして希望の党に参加した民進党系の候補者は小池氏に対する忠誠心や政策への共感は薄い。選挙後すぐ、離党者が続出し崩壊状態に陥るでしょう。その一部は年内に新党を立ち上げて立憲民主党との合流に動く可能性がある。

 そうなると、国会では立憲民主党が自民党の対立軸になっていくでしょうが、憲法9条改正に否定的な立憲民主党の主張はかつての社会党に近い。将来的に政権を取るほど国民の支持を得るのは難しいのではないか。万年与党の自民党と万年野党の立憲民主党という政界の構図になれば、かつての『55年体制』の復活です」

「55年体制」とは、自民党とその半数の議席しかない社会党の2大政党中心の政治体制を示す言葉で、1955年の自民党結党(保守合同)から、小池氏が衆院初当選した1993年の政権交代まで続いた。自民党政権が金権腐敗にまみれて国民の強い批判を浴びたときも、「自衛隊反対」「護憲」を唱える野党第一党の社会党は有権者に“政権を任せられない”と思われて選挙で1度も自民党を上回る議席を得られず、38年間もの間、自民党が長期政権を維持した。政権に不満があっても、有権者は選挙で自民党の議席を減らすくらいで、事実上、自民以外の選択肢がなかった不毛の時代だ。

関連記事

トピックス

森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン