小池百合子一覧

【小池百合子】に関するニュースを集めたページです。

野田聖子・子ども政策担当相が独白70分
働く女性はおじさんと似てる? 野田聖子氏のジェンダー平等論と小池百合子氏との対立軸
 日本初の女性総理候補と目される政治家たちの本音を聞く連続インタビュー。第3弾に登場するのは、過去に何度も断念した自民党総裁選に昨年やっと出馬を果たした野田聖子・男女共同参画担当相(61)だ。「週刊ポスト」の新シリーズ《女性総理、誕生!》から飛び出したスピンアウト企画。第1弾(高市早苗氏)、第2弾(稲田朋美氏)に続き、ノンフィクションライターの常井健一氏が斬り込んだ。【全5回の最終回。第1回から読む】――これまで(第1~4回)のインタビューを総合すると、野田さんが影響を受けた政治家というのは男性ばかりですね。「だって、私が初当選するまでの13年ぐらいは自民党の衆院議員に女性がいなかったんですよ」――一方、当時の社会党では土井たか子さんが大勢の「マドンナ議員」を引っ張っていました。「結局、女性議員のロールモデルは(土井さんのように)短髪で男性みたいで、結婚しないという時代。基本的に“偽男”にならないとダメだったので、私が髪を伸ばすようになったのは夫と再婚した2010年以降ですよ。夫に『おっさんといるみたいだから、せめて髪を伸ばして、パーマをかけて』って言われたの。夫婦なのに部活の合宿みたいだって」――毎日が部活動(笑)。森山真弓さん(女性初の官房長官)は同じ自民党河本派に属していましたね。「森山先生は私の初当選当時は参院議員でしたが、お師匠です。夫婦別姓を唱えることが『ふしだら』と言われた時代からの第一人者ですが、いつもサバサバしていて、私が『理解されなくて悔しいですね』って言ったら、『まあ、憲法だって改正されないし、そんな簡単に行かないから』って言う人でした。 村上正邦(通称「参院の天皇」)という鬼のような“ザ・おじさん議員”にいじめられても、『しゃあない、しゃあない』と言って気にしない。森山先生がご生前のうちに夫婦別姓を実現したかったんだけどね……」――高市早苗さんはサッチャー(女性初の英首相)をよく取り上げますが、野田さんと同じ世代の女性のリーダーにはサッチャー信奉者が多いですね。「当時は有名な女性政治家はサッチャーさんしかいなかったから、それだけのこと。私も好きと言ったら、ベストセラーを書いた高名な文筆家の女性に叩かれたんですよ。サッチャーは冷血で、こんな政治をやって、こうしたって。男性議員が『徳川家康を尊敬している』と言った時、同じように突っ込まれるかな?」――あぁ、確かに。その作家ってどなたですか。「それはナイショですが、この国は女性の文化人が女性に対して厳しすぎると思うの。平気でくさす。もうちょっとゆとりを持って、女性議員の数を増やすことを手伝ってほしいなと思います」――小池百合子さんは過去に「おじさん政治の脱却」を訴えました。発想のベクトルが逆ですね。「いや、わが家では私がおじさんって言われているから(笑)。子ども産んで、母親やっているけど、実情は『おじさん』と同じで、毎日働きに行って、給料もらって、家賃や光熱費を払って、これだけやっているのに伴侶から『ありがとう』も言ってもらえない。『疲れた』と言うと、『オレだって』と言われる。このポジションって『おじさん』そのものです。 だから、働く女性はおじさんと共有するところが多々あって、実は対立点が少ない。むしろ、おじさんが気の毒だと思う。年功序列で、偏差値や学歴も気にして、自分の行きたい道に行けず、組織の一員として肩書きだけもらって、ずるずる会社人生を終えたら、夫力も父力も発揮できなくて社会から孤立する」――男はつらいよ。「そう。男女共同参画社会の担当大臣として、こんど女版『骨太の政策』を打ち出すんですけど、その柱に『男性の活躍』を入れました」――「女性活躍」ではなくて、男性の活躍?「今、非正規雇用やいろんな理由で結婚できない男性が増えている。『結婚したい!』って思っている男性がみんな夫になって、かつパパになって活躍できるような社会は、女性だけが楽になればいいっていうこと実現じゃできない。世の中の半分は男性なんだから、男性もハッピーにしなきゃ、女性もハッピーにならないという発想です」──総裁選の敗北を経験して半年ほどが過ぎました。教訓はありますか。「派閥という体をとるのかわからないけど、やっぱり揺るがない仲間を最低20人、常に維持しておく。そこからなんだろうな。私が大派閥に頭を下げたり、スカウトされることを勧める人もいるけど、それはちょっとまだ無理かな。そうしなくてもいい時代が来るんじゃないですか」──では、次の総裁選には出馬しますか?「今は岸田さんに頑張ってもらいたい。岸田政権になってから、『政治はマッチョであるべし』という空気が変わって、ジェンダー的にも優しい風が吹いているの。だって、これまで強い総理が続いたでしょう。岸田さんは麻生さん、安倍さん、菅さんとは真逆の中性的な人なので」──ただ、歴史的には、ジェンダー平等が進むと保守派の激しい巻き返しが常に起こります。「後戻りできないのに何でそうなっちゃうんだろう。岸田さんの時代で政治は荒々しく強くあらねばならないっていう空気を消してもらいたい。私が全力で支えますから」(了。第1回から読む)【プロフィール】野田聖子(のだ・せいこ)/1960年、福岡県生まれ。上智大学外国語学部比較文化学科卒業後、帝国ホテルに入社。1987年、岐阜県議会議員(当時最年少)に。1993年、衆議院議員に初当選。その後、郵政大臣、総務大臣、女性活躍担当大臣、マイナンバー制度担当大臣、幹事長代行などを歴任。現在は、男女共同参画担当大臣。衆院岐阜1区選出、当選10回。【インタビュアー・構成】常井健一(とこい・けんいち)/1979年茨城県生まれ。朝日新聞出版などを経て、フリーに。数々の独占告白を手掛け、粘り強い政界取材に定評がある。『地方選』(角川書店)、『無敗の男』(文藝春秋)など著書多数。政治家の妻や女性議員たちの“生きづらさ”に迫った最新刊『おもちゃ 河井案里との対話』(同前)が好評発売中。※週刊ポスト2022年4月8・15日号
2022.04.01 07:00
週刊ポスト
国民民主党と都民ファーストの会、合流へ 近く正式発表
国民民主党と都民ファーストの会、合流へ 近く正式発表
 1月13日、国民民主党は、小池百合子・東京都知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会(都ファ)」との合同勉強会を開催した。玉木雄一郎・代表が、かねてより近い関係にある小池百合子・都知事との合流に向けて本格調整に入るなか、すでに国民民主党執行役員会の了解を得ており、週明け17、18両日には、党所属議員、地方議員に報告。今月中には都ファの荒木ちはる代表との共同記者会見に臨み、両党の合流を正式発表する予定であることが国民民主党関係者からの独自取材で分かった。国民民主党関係者が語る。「都民ファに所属している都議と区議は国民民主に入党する形となりますが、一方で都民ファ政党そのものは、大阪維新の会のような独立した地域政党として存続させる方向で調整しています。小池都知事は最高顧問に就任するとみられています」 国民民主と都民ファ両党の合流は、2021年12月15日に行なわれた玉木、小池会談で本格的に動き出した。翌16日の記者会見で玉木氏は、コロナ対策について問われた際、「国政では我々、国民民主党、都政では都民ファが連携して、より徹底した対策を求めていく」と述べていたが、この発言は2022年夏の参院選に向けた両党連携への意欲を暗に示したものだった。 玉木、小池両氏の関係は、2017年に起こった玉木氏が所属していた民進党と小池氏が立ち上げた「希望の党」の合流、分裂騒動にまで遡る。2017年夏の衆院選で希望の党が惨敗した際には、小池氏は責任を取って代表辞任しその後継は玉木氏となった。今回も小池氏が都民ファを玉木氏に託す形の合流だ。 その背景にあるのは、陰りが見える小池氏の政治力と健康問題だった。2021年10月の衆院選で独自候補の擁立に動いた都ファの国政進出は頓挫し、2022年夏の参院選を占う試金石とされた東京都の東久留米市長選(12月26日投開票)では、都ファ推薦の候補が自公候補に大差の敗北を喫した。 また都庁関係者によれば、「小池氏は2021年の6月と10月に『過度の疲労』を理由に入院しましたが、政務復帰後も体調は不安定で国政復帰に踏み出せないようです」という。 一方、地方組織が脆弱な国民民主にこれを拒む理由はない。来夏の参院選に向けて、大票田の東京選挙区での得票増に直結する都ファとの早期合流は、第3極野党としての足場固めに必須だからだ。「今夏の参院選で国民民主の改選議席は7議席(2016年選挙)で、このうち比例は4議席です。2021年の衆院選の比例での獲得票数は260万票で、参院選で議席を積み増すには最低でもプラス150万票が必要でしたが、都ファとの合流で目処がつきました。それに独自候補の擁立や他党との候補者一本化調整の選択肢が広がります」(前出・国民民主党関係者) 参院選は7月10日投開票の方向で調整されている。玉木氏は9日に放送されたNHK番組「日曜討論」に出演した際、都ファとの連携について「政策的な一致の先に選挙協力できるのであれば、それは排除するものではない。先頭に立って日本を改革していく勢力の結集、またその拡大を進めていきたい」と述べていた。 風雲急を告げる国民民主、都民ファーストの会の合流劇である。 ◆ジャーナリスト・藤本順一の政治コラム「永田町ワイドショー」 
2022.01.13 11:30
NEWSポストセブン
河野太郎氏、広報本部長に“冷遇”で想起される「第二の小池百合子」の道
河野太郎氏、広報本部長に“冷遇”で想起される「第二の小池百合子」の道
 自民党総裁選に勝利した岸田文雄・新総裁のもと、新たな党人事が固まった。岸田氏の選対顧問を務めた甘利明氏が幹事長、総裁選で3位と健闘した高市早苗氏が政調会長に抜擢される中、岸田氏に決選投票で敗れた河野太郎氏は広報本部長への起用が決まった。 表向きは“ツイッターで243万フォロワーを誇る河野氏の発信力を期待しての起用”とされているが、実際には行政改革担当相・ワクチン担当相から外す“冷遇人事”との見方がもっぱらだ。自民党関係者が語る。「党の要職とみなされるのは幹事長、政調会長、総務会長に選対委員長を加えた四役まで。広報本部長と言えば党のスポークスマンのように聞こえるが、党の発表や会見はこれまで二階俊博・幹事長や野田聖子・幹事長代行らが行なっており、広報本部長が表に立つ機会は少ない。河野さんの前任者が有村治子さんであることを知っている方がどれだけいるでしょうか」 この広報本部長という肩書きから、「第二次安倍晋三政権における小池百合子氏に重なって見える」と、全国紙政治部記者は話す。「安倍さんがかつて小池さんを冷遇するために行なった人事が、広報本部長への起用でした。安倍さんは、第一次安倍政権時代に小池さんを女性初の防衛大臣に抜擢したにもかかわらず、2012年の党総裁選で小池さんが石破茂さん支持に回ったことに激怒した。総裁選後、安倍さんは党役員人事で小池さんを広報本部長に据えました。 当初、安倍さんは『自民党は変わったということを人事で示し、翌年の参院選における必勝態勢を作った』『これからの日本は、女性の力なくして活力は取り戻せない』と起用の理由を語りましたが、その後2014年9月まで2年近くも小池さんを広報本部長に据え置き、他の要職に就かせることはしなかった。裏切り者である小池さんを干し上げたわけです。 今回の件は、その時を思い起こさせる。岸田さんというより、人事に強い影響力を持つ安倍さんの意向が働いているのではないでしょうか」 今後、河野氏が小池氏と同じ道を辿る能性はあるのだろうか。「初の女性総理を目指していた小池さんは自民党内にいる限界を感じ、党を飛び出して東京都知事選に出馬した。では、河野さんも今後党を飛び出すかと言われれば、現段階では可能性は低い。 河野さんには、“父・河野洋平さんが最終的に総理になれなかったのは、一度自民党を出てしまったことが影響した”という思いがある。当分は冷や飯を食わされても、我慢して捲土重来を期すしかないという考えではないでしょうか。安倍さんや、同じ麻生派でありながら河野さんと犬猿の関係にある甘利さんからすると、それが分かっているから露骨な冷遇人事ができたとも言える。“出られるもんなら出て行ってみろ”ということです」(同前) ほんの数日前まで総裁候補の本命と目されていたのだが……総裁選は天国と地獄である。
2021.10.01 07:00
NEWSポストセブン
小池百合子氏の原点となった冊子には何が書かれている?(写真/共同通信社)
小池都知事が配る30年前の「新党パンフ」国政復帰視野の見方も
 9月末の自民党総裁選挙や衆議院選挙に向けて去就が注目されているのが小池百合子・東京都知事だ。自民党内からは二階俊博・幹事長の国政復帰ラブコールに続いて、石破茂氏も衛星放送のTBSニュース(7月22日)で「国政への復帰に違和感はない。方向性が一致すれば一緒にやらないほうがおかしい」と語るなど、ポスト菅のダークホースとも見られている。 そんな彼女が一部に「新党パンフ」を配っていることが国政復帰の憶測に拍車を掛けている。 パンフの表題は〈東京政策とその方向 国際文化都市TOKYOをめざして〉。新党パンフといっても、30年前、小池氏が日本新党から国政デビューした頃に同党の都議選資料として作成された政策集だ。内容は〈働く女性のための条件整備の推進〉〈災害に強いまち〉などの東京の課題や提案から、地方主権に向けた国の制度改革の必要性まで31ページにわたっている。「小池さんは読み返して感じるところがあったようで、7月の都議選前後から親しい都議、国会議員など政界関係者に『現在も通用する政策よね』とコピーを配っています」(都庁関係者) 気になるのは、なぜ、このタイミングで古い政策集を持ち出したのか、その意図だ。 小池事務所に聞くと、「都政関係者に、30年前と現在との東京の政策の変わらぬ方向性や進化などについて、意見交換の際に使用した」と回答したが、小池氏の周辺からは、「菅自民党の混乱ぶりを見て、次の総選挙で再び小池国政新党を旗揚げして勝負するつもりだ」、あるいは、「総選挙で国政復帰し、自民党総裁選に出馬するつもりで政権公約を練っているのではないか」といった見方があがっている。 当の小池氏は国政復帰について「頭の片隅にもない」と否定しているものの、パラリンピックが閉会すれば小池氏は“フリーハンド”を得るとされる。 もしも菅首相が総裁選前に解散・総選挙に踏みきり、選挙後に総裁選になった場合、小池氏が次の総選挙で国政転出すれば総理の座のチャンスがないとは言えない。 東京五輪・パラリンピックの聖火が消えた後、彼女の「女性初の総理大臣」への野心に火がつくかもしれない。※週刊ポスト2021年8月27日・9月3日号
2021.08.19 07:00
週刊ポスト
ワクチンを打てと言われても……(イメージ、AFP=時事)
ワクチン接種をめぐる高齢者と若者の分断 国や自治体が助長する構図に
 何か問題が起きたとき、解決のために問題に向き合うことよりも、誰かのせい、何かのせいだと単一の原因を決めてしまうのは、責任を取りたくない人たちがよくやる行動だ。新型コロナウイルス感染症をめぐる日本のリーダーたちの発言には、そういった傾向がありはしないか。俳人で著作家の日野百草氏が、この感染拡大をさせている原因だと名指しされる30代以下、若者たちの不満と現状を聞いた。 * * *「おっしゃる通り、ついに私たちのせいになりましたね」 緊急事態宣言で休会中の区民講座、筆者の教える30代の女性がマスク越しに怒っている。彼女はワクチンの接種をまだ受けていない。住まいは品川区、もちろん受けたいのに受けられないのだ。「打ちたくても打てないのに打てって、わけがわかりません」 憤懣やるかたない様子でタピオカ抹茶ミルクを極太ストローの先でかき回す彼女、ちゃんと飲むたびにマスクを外してはつける彼女は真面目だ。他の客など大半は席に座った途端にマスクは外している。だがこの暑さ、大井町駅周辺も30度はゆうに超えている。そんな炎天下から逃れてファミレス入りしたら外したくなるのも仕方のない話、しかし彼女はしっかりマスクをして話す。「接種券が届いたのって7月ですよ? それで打ってない、打てってあの女、ひどくないですか?」 あの女とは小池百合子東京都知事のことだろう。「ワクチンも、ぜひ若い方も打っていただきたい」「若い方々の行動パターンが、あの、鍵を握っていますので」(筆者の聞き取りママ)と7月28日(!)に述べた。「そんなのどうすればいいんですか? 予約再開(筆者注:品川区)は7月30日ですよ! いくらなんでもひどい」 気持ちはわかる。公平を期すために書いておくが、小池都知事より先に若者がワクチンを打てないのに若者が打たない、打てと芸能人を使ったパフォーマンスを続けたのは河野太郎ワクチン担当大臣である。まあ、政府の方針自体がそうなのだろうし、「とりあえず若者のせいにしておくか」は共通なのだろう。若者の大半が打てないのは事実なのに。「品川区はワクチン量が少ないからって予約できないんです(筆者注:8月4日時点)。30日のその日にまた予約中止です。ネットも繋がりにくかったし、これでワクチンを打ってない若者が悪いってないですよ」 これは品川区に限った話ではなく全国、とくに大規模な自治体ほど若者のワクチンの接種が遅れている。彼女の住む品川区を例にするが8月3日の時点で12~64歳の1回目の接種が20.9%、2回目の接種が7.4%となっている。こんな状態で先の発言「ワクチンも、ぜひ若い方も打っていただきたい」などと言われたってどうすることもできない。遅れているのは仕方ない。いまの日本はそんなもの ワクチン接種に関する国の年齢定義は幅広いのだが、日本国内の65歳未満の接種は7月19日の時点でわずか13.6%(7月15日報告分・厚生労働省)という惨憺たる状況である。8月に入って多少の改善はあるのだろうが30代、40代すら遅れている状況で10代20代など年内に打ってもらえるかどうか。「遅れているのは仕方ないです。昔と違っていまの日本はそんなものです。でもその状態でコロナを撒き散らしてるのは、新規感染者が増え続けているのは若者のせい、打たないせいって悪者にするのはありえないです」 日本なんてそんなもの、か。すっかり「優秀な日本」は昔話になってしまった。「若者のせいにして、責任をなすりつけて、ほんと言う通りになりました」 筆者は昨年からずっとルポのたびに書き続けた。ライブハウス、パチンコ、夜の仕事、旅行業界、居酒屋と常に誰かをコロナの悪人にして、為政者どもは自分たちの無策をごまかし続けた。コロナは日本ではなく中華人民共和国が撒き散らしたもの(これはとても素朴な事実で大事な話なのだが、なぜかスルーされる)なので日本のせいではないが、その後の一般国民に対する対処は最悪だ。そうして今度は、若者を悪者に仕立てようとしている。「みんな我慢してきたはずです。10代の子だって我慢した。それなのにあんまりです」 日本の多くの一般国民はよく耐えてきたと思う。諸外国に比べてもその自己規律は高く日本は落ちぶれても日本の若者は優秀だ。現役世代の大半はワクチンを打ってもらえなくとも仕事に励み、学校では我慢、人生や生活を犠牲にして協力してきた。「去年なんかみんな従ったじゃないですか。子どもたち、立派だったと思います」 それなのに、ついに国は、自治体は「若者のせい」にし始めた。これは本当に怒るべきだ。なぜなら、大半の若者はワクチンを打ってもらえないのに打ってないと言われているのだから。「お年寄りからも言われるんです。まだ打ってないの?って、あの人たちは優先的に打ってますからね、若い人は近寄ってほしくないとか平気で言う人もいます。ワクチン打ったからってマスクしない人も」 ワクチン2回打ったからと調子に乗っている一部の年金者が街を跋扈している。実際、日本国内の65歳以上の接種は7月19日の時点で80.2%(7月15日報告分・厚生労働省)、2回目のワクチンすら54%接種済と半分以上が終えている。8月時点ではさらに接種済みとなっているだろう。それにかこつけて若者を差別する不届きな老人もいる。年金世代は言いたい放題、現役世代は耐え忍ぶばかり。これが分断の手口とわかってはいても、本音のところ割り切れるものではない。「これからずっとワクチンも打ってもらえずにワクチン打て、打たない若者が悪いって言われ続けるんですかね。これじゃみんな勝手にするってなりますよ」ワクチン打った方が死んじゃうかもしれない 若者の大半は死なないことをわかっている。とくに10代20代は現実問題としてコロナによる死に直面することは少ないだろう。どうせワクチンは打ってもらえないのに打てと言われ、それどころか打たない若者が悪いと言われる。以前の拙筆『五輪の盛り上がりそのままに、若者は「死なないならいいか」で夏休みを満喫するだろう』でも書いたが、この夏の爆発的な人流は彼ら彼女らの若き声なき声による反乱である。「ワクチンなんて打たなくても大丈夫でしょ、俺たちコロナで死なないし」 これそのもの、これに近いことを言う10代20代は多かった。ワクチンを打っていないどころか予約の案内も来ていないという自治体の若者もいた。「どうせワクチン打ってもらえないからいいけど、打ったほうが死んじゃうかもしれないじゃないですか」 原宿、マスク姿のおしゃれな少女の意見。若者の場合はコロナで死ぬより副作用で死ぬ可能性が高いという説もある。確実なエビデンスはないが、現実問題として10代20代の若者はコロナで死んでいない。中日ドラゴンズの苦労人、筆者も大好きだった不屈のピッチャー木下雄介投手が1回目のワクチン接種から8日後の練習中に息苦しさを訴えて緊急入院、3日に亡くなったと報じられた。木下投手の場合、因果関係は不明だがワクチンの副反応で心臓障害を発症する可能性が海外で報告されている。関係を疑われても仕方がないだろう。「学校とかネットとか、どれ信じたらいいんですか?」 筆者も少女に問い返されてうまい答えが見つからない。おそらく国や自治体の本音もそうなのだろう。だから誤魔化すための悪人が必要になる。打ってもらえないのに打たないと言われてコロナの悪人に仕立て上げられている若者、本当にかわいそうだし国や自治体は少しでも心があるならこうした魔女狩りはいい加減やめて欲しい。 冒頭のインタビュー、筆者は彼女の怒りを十分に受け止めた上で「若者が政府や自治体にバカにされるのは選挙に行かないから」と呈した。彼女自身はちゃんと選挙に行くが、彼女の周辺は仕事だ、用事だと行かない人が多いという。「どうして行かないんでしょうね、知らないところで決められるの、怖くないんですかね」 政治家は票がすべてである。どの政党の誰に入れるかは好き好きだが、選挙に行かない時点で彼ら政治家からすれば扱いは「バカ」なのだ。こうした主張を「投票行動に結びつけている」と嫌う向きもあるがおかしな話だ。民主政治とはすなわち投票行動に帰結する。 政治とは、私たちの生活の大枠とは選挙で決まるのだ。例えば今年度、知らないうちに各種税金が上がって驚いた方々も多いだろうが、知らないのではなく行かなかった選挙の結果がそれなのだ。国政選挙すら投票する20代は30%程度、30代でも半分は選挙に行かない。これでは世代人口の圧倒的な団塊世代やその周辺世代に勝てるわけがないし、政治の老人優先は当然だろう。保守・革新いずれにせよ、選挙に行かなければワクチンすら後回しにされる。それどころか、これからもっと恐ろしい、たとえばロックダウンのような現役世代の人生を完全に「後回し」にする強権が発動されるかもしれない。 この秋、コロナ禍で初の国政選挙が行われる。信任、不信任はともかく、どうか選挙には行って欲しい。身近な政治手段も行使しないということは、悪人にされても、それどころか殺されても文句は言えない。これは大げさな話ではない。【プロフィール】日野百草(ひの・ひゃくそう)/本名:上崎洋一。1972年千葉県野田市生まれ。日本ペンクラブ会員。出版社を経てフリーランス。全国俳誌協会賞、日本詩歌句随筆評論協会賞奨励賞(評論部門)受賞。『誰も書けなかったパチンコ20兆円の闇』(宝島社・共著)、『ルポ 京アニを燃やした男』(第三書館)ほか。近著『評伝 赤城さかえ 楸邨、波郷、兜太から愛された魂の俳人』(コールサック社)。
2021.08.11 16:00
NEWSポストセブン
小池百合子・東京都知事も責任転嫁の発言を(時事通信フォト)
小池知事の「観客上限は政府の方針に沿って」発言 政府に判断丸投げ
 東京に4回目の緊急事態宣言が発令されるなか、東京五輪は「無観客」で強行開催される。政治家は国民に根拠なき楽観論を振りまいて開催へ“特攻”していった。 国民を危険に追い込んだ政治家と五輪貴族は、「祭が始まれば、そんな怒りなど忘れるさ」とタカをくくっている。だからこそ、その亡国の発言をきちんと記録しておかなければならない。 昨年3月24日、当時の安倍晋三・首相はトーマス・バッハIOC(国際オリンピック委員会)会長との会談で五輪の1年延期方針を決め、「人類が新型コロナに打ち勝った証として、完全な形で開催する」と語った。 小池百合子・東京都知事も言動の無責任さでは負けていない。昨年3月には安倍氏の「完全な形」発言を「ここは安倍総理の考え方と共通している」と支持していたが、感染拡大で旗色が悪くなると次々に責任転嫁発言を繰り出した。 東京が3回目の緊急事態宣言下にあった今年5月に米国政府が日本への渡航中止勧告を出すと、「アメリカの委員会が『東京オリンピック・パラリンピックについては問題ない』というメッセージを出していると聞いている」と米国五輪委員会の“お墨付き”を理由に開催は可能との見方を示した。 さらに、6月に政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂・会長ら専門家有志が「無観客開催が望ましい」と提言すると、政府に判断を丸投げするような次の発言をした。「観客の上限は政府の方針に沿って決める」 その小池氏の後見人的存在の二階俊博・自民党幹事長も五輪を混乱させた。今年初めには、「スポーツ振興を図ることは国民の健康にもつながる。『(五輪を)開催しない』という考えを聞いてみたいくらいだ」「選手は観客がいたほうが良いに決まっている」 と言っていたかと思うと、4月の菅首相の訪米直前に「『これ以上、とても無理だ』ということであれば、すぱっとやめなければならない」と中止論をぶち上げ、その後も会場での酒の提供禁止や無観客開催に言及してきた。 一見、民意に敏感なように見えるが、「五輪に失敗したら菅首相だけに責任を負わせるための予防線。五輪を政局に利用している」(自民党ベテラン議員)との見方が有力だ。※週刊ポスト2021年7月30日・8月6日号 トーマス・バッハIOC会長(写真/共同通信社) 写真8枚
2021.07.19 07:00
週刊ポスト
昨年は体調不良が取り沙汰された小池百合子氏
窮地の飲食店店主「潰れるのが先か、規制が終わるのが先か、チキンレースです」
 長引くコロナ禍の影響をもっとも強く受けている業種のひとつが飲食店だ。今年に入ってからも全国規模で緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が継続的に出されており、時短営業や酒類の提供中止を要請され、売上は激減。従業員に出勤調整をしてもらうなどで、なんとか凌いでいる店もあるが、ここに来て閉店せざるを得なくなった店も数多い。特に東京でそうした店が増えている印象だが、その流れは全国に波及している。【写真】「3密」「5つの小」から「カエル」まで、小池百合子都知事の“フリップ芸”の数々 ある地方都市でスナックを経営する40代男性・A氏は、「たまったもんじゃない」と吐き捨てるとともに、「あの人は“経済破壊大臣”ですよ」と西村康稔・経済再生担当大臣への怒りを滲ませる。さらには、自分の自治体の首長以上に、小池百合子・東京都知事の言動に腹を立てているという。 同氏の店は最大40人程入り、最盛期にはママと接客の従業員が5人いた。何度も続いた時短営業により、店はA氏とママの2人で回すこととなった。5人の従業員は復活の日を待っているものの、生活の糧が失われた状態は続いている。繁華街にある広い店で家賃は高く、「協力金」だけでは赤字になってしまう。しかも振り込まれていない分もある。「いつまでこれ続けるのか、本当にやめて欲しい。西村大臣は、とにかく『飲食店が悪い』という設定を続け過ぎている。これまで散々緊急事態宣言やまん延防止等重点措置を発令して、時短要請、酒の提供禁止などを要求してきたが、結局、陽性者数は増えたり減ったりしている。いい加減、『飲食店が悪い』という前提を考え直すべきではないでしょうか」(A氏・以下同) 東京五輪の開幕を控えていることもあり、東京の陽性者数が連日のように大きく報じられているが、「地方でも飲食店への規制は、東京とほとんど変わりません。地方がどんどん“東京化”しているのは、どこの知事も小池都知事の飲食店対応をマネしているから」と同氏は憤る。「小池知事は何らかの制約を課したり要請をしたりすると、支持率が上がることを分かっているんでしょうね。このやり方が他の知事にも伝わってしまった。ウチの知事も『仕事をしている風』を見せるために会見をし、政府に対して『緊急事態宣言を出して欲しい』と訴えて支持を集めようとしている。 結局メディアもそうですし、今のコロナ騒動は『東京問題』だと思うんです。東京の陽性者数が増えるとメディアがそのことを世界の終わりのごとく報道し、日本中があわてふためく。そのことをどの知事も分かっているから、小池氏のやり方をマネるようになって、地方もどんどん東京化する。とにかく東京が腹を括って“飲食店いじめ”をやめてくれれば、他の道府県も追随するのではないでしょうか」 同氏がスナックを営む都市では、東京と比べて陽性者数ははるかに少ない。それだけに、東京のやり方に合わせる必要はないと、常々感じている。「そもそもウチの店では一度もクラスターは発生していないどころか、お客さんにも陽性者は一人も出ていません。もちろん消毒用アルコールやアクリル板の用意はしています。正直これも本当に効果があるのかどうかは分かりませんが、言われているからやっているだけです」 かくして同氏は協力するのもバカバカしいと思いながらも、時短等の要請には真面目に従っている。「もう、あとは根比べですよね。家賃とママへの給料が払えなくなって店が潰れるか、コロナ規制が終わるか、どちらが先かのチキンレースです。今はもう割り切って、ほとんど店も開けていません。でも私は店を潰したくないので、株式投資をして得た利益から、補填するようにしています。 ただ、それもいつまでもつかはわからない。というか、もう限界です。とにかく『飲食店が諸悪の根源』という、どこに根拠があるのかわからない当初からの設定を、西村大臣や小池知事には考え直していただきたい」 同氏は従業員と客が戻る日を心待ちにしている。
2021.07.17 16:00
マネーポストWEB
小池百合子・東京都知事(写真/共同通信社)
都議選敗北で自民党に激震「反小池派」と「小池受け入れ派」に分裂も
 東京都議選敗北の激震が止まらない自民党。党内からは都民ファーストの会を復活させた小池百合子・東京都知事との連携を真剣に検討すべきとの声もあがっているが、その小池氏は都議選翌日から政界工作に動き出していた。 7月5日に二階俊博・幹事長と公明党の山口那津男・代表と相次いで会談、表向きは自公両党に「今後の都議会運営への協力」を要請したことになっているが、真相は違う。「第1の目的は五輪の無観客開催への根回し。落ち目の菅(義偉)首相に付き合って有観客開催にすれば民意に反し、都知事も批判を浴びる。菅さんとの一蓮托生は避けなければならない。 第2は総選挙と自民党総裁選のタイミングを探るため。そして最大の狙いは都議選での実績を強調し、“菅より選挙に強い”と今後の自分の利用価値の高さを2人に認めさせることにあった」(小池ブレーン) 工作は成功したようだ。山口氏はその夜、「総選挙前の総裁選実施」に言及して菅首相に最後通牒を突きつけ、二階氏は小池氏の国政復帰を促した。 五輪の無観客開催にも、山口氏が大きな役割を果たす。7月6日の記者会見で、「無観客も対象として検討すべきだ」と有観客開催にこだわる菅首相に注文をつけた。「都議選敗北と公明党に外堀を埋められたことで総理は緊急事態宣言発出と無観客開催を受け入れざるを得なかった」(菅側近) 菅首相と距離を置いた小池氏が注視しているのは自民党内の権力バランスの変化だ。 自民党では安倍晋三・前首相、麻生太郎・副総理、甘利明・税調会長の3Aトリオと二階氏(2F)が主導権を争い、「3A対2F」の対決構図がある。二階氏が小池氏と近いのに対し、麻生氏が小池氏の入院を「自分で撒いた種でしょうが」と酷評したように、3Aは「反小池」の立場だ。 党内勢力に勝る3Aは菅首相に続投を条件に二階氏の更迭と甘利氏の幹事長起用を要求し、二階氏は劣勢とみられていた。 ところが、都議選敗北で菅続投シナリオは事実上消え、情勢は混沌としてきた。政治ジャーナリスト・角谷浩一氏が語る。「劣勢だった二階氏にとっては巻き返しのチャンスで、小池カードがますます重要になっている。自民党では選挙に弱い若手議員や東京選出の議員から小池氏に頼りたいという期待が高まっている。 中谷元・元防衛相や船田元・元経済企画庁長官のように安倍長期政権で冷や飯を食ってきた中間派のベテラン議員からも、小池氏との連携を求める声が出てきた。いまや自民党内の勢力図は政権内の主導権争いを超え、今後の政権の枠組み変更までにらんだ“反小池”と“小池受け入れ派”に二分されつつある」もう一つの自民党 国政復帰の機会をうかがってきた小池氏には自民の分裂状況は好都合だ。 前回総選挙で「反自民」の希望の党を立ち上げた小池氏は、今回都議選で与党批判を封印し、五輪でもコロナ対策でも政府・自民党との対立を避けて連携を見据えているからだ。 国政政党を持たない小池氏に、「保守合同」へのシナリオはあるのか。 元希望の党の無所属議員は、「小池氏が保守系の野党議員をまとめて新党をつくり、選挙後に自公連立に参加する道がある」と期待している。しかし、「小池氏が考えているのは新党ではない」とみているのは前出の小池ブレーンだ。「小池さんは総選挙で自民党や公明党議員の中で自分の支援が欲しい候補に推薦を出し、応援に回るつもりだろう。二階さんも“勝てるなら誰の推薦をもらってもいい”と後押しする。そうすれば逆風に苦しむ多くの候補が頼ってくるはずだ。 新党結成にはカネがかかる。だが、この方法なら公認料など選挙費用は自民党が出すから1円も使わず、選挙後には黙っていても自民党内に親小池勢力ができる。自民党以外にも、希望の党の生き残りなど保守系無所属の一部の野党議員を推薦し、自民党が大きく議席を減らせば彼らを自民に合流させればいい。 自民党内に小池印の勢力を拡大し、無所属の親小池議員との『保守合同』で内と外から乗っ取りをかける戦略と言えます」 だが、3Aの「反小池」同盟がそれを黙って見ているはずがない。小池氏の選挙介入を防ぐために、二階幹事長交代の動きを強めるはずだ。「対立状況のまま総選挙を迎えれば、自民党は小池氏の推薦をもらった“小池印”の候補と“反小池”候補に色分けされて選挙を戦うことになる可能性もある。小池氏を“総裁”とする“もう一つの自民党”ができるに等しく、事実上の分裂選挙になってしまうということです」(角谷氏) かつて小泉政権の郵政解散(2005年)では、自民党議員が郵政民営化賛成派と反対派に割れて戦った。このとき、反対派への“刺客候補”となったのが小池氏だ。 だが、今回は自民党が「コロナと五輪」の失政で連帯責任を負う菅首相派と小池派に見かけだけ分かれて総選挙を戦ったとしても、どちらも民意の受け皿になり得るとは思えない。五輪後に始まる「小池劇場」で“溺れる自民党”が“ユリコの藁”を掴んでも、党勢の凋落は止まらないだろう。※週刊ポスト2021年7月30日・8月6日号
2021.07.17 11:00
週刊ポスト
小池百合子氏は何を考えているのか…(写真/共同通信社)
五輪成功後に国政復帰狙う小池百合子都知事 菅首相と「悪魔の同盟」へ
 小池百合子・東京都知事が過労で緊急入院したことに、政界では揣摩憶測が飛び交っている。折しも、入院した6月22日は東京都議選(定数127。7月4日投開票)の告示日直前、東京五輪開会式の1か月前と政治的に重要なタイミング。しかも、都議選では小池氏の率いる都民ファーストの会が大苦戦している。 本誌・週刊ポストが入手した自民党東京都連の情勢調査では、前回都議選で大勝(55議席)した都民ファは13議席へと「42議席減」の大惨敗、逆に、前回大敗した自民党は23議席から51議席に躍進し、公明党(16議席予測)と合わせて自公で過半数を超えると予測している。 小池氏にとって自公に過半数を握られれば都議会運営が困難になり、4年間苦汁をなめてきた都議会自民党が五輪後に小池叩きの動きを強めるのは間違いない。 自民党二階派幹部は、知事公務復帰後の小池氏の動きをこう見る。「小池が悪あがきしても都議選の劣勢は簡単に覆せそうにないし、都民ファの候補を応援すればするほど都議会自民党の恨みを買う。 転んでもただでは起きない小池は、この際、体調がすぐれないことを理由に都議選から距離を置き、都民ファ惨敗のダメージを最小限にするつもりではないか。五輪が終われば小池は都知事の地位に未練はない。都政で苦労するより、五輪成功の実績を手に国政復帰を窺っている」 驚くのは、小池氏の国政復帰の橋渡しをするのが、“犬猿の間柄”とされてきた菅義偉・首相その人だと見られていることだ。 菅首相は第2次安倍政権の官房長官時代、野心家の小池氏を警戒して重要ポストから干し上げ、2人の関係は極度に悪化した。 だが、小池氏はその菅氏が首相に就任した直後の昨年9月に官邸に出向いて“手打ち”の会談を行ない、その後も昨年12月と今年5月に官邸で会談、小池氏が入院する直前の6月19日には初めてプライベートな空間である「首相公邸」で約1時間にわたって五輪の運営について話し合った。「総理の小池に対する評価が変わったのは最近です。パフォーマンス好きの小池が国民の五輪批判に便乗して“五輪中止をぶち上げるんじゃないか”という心配があったが、小池は軽挙妄動せずに総理の開催方針についてきた。いまや2人は五輪では運命共同体。警戒心の強い総理は小池を決して信用はしていないが、利用できるカードと考えている」(菅側近) 菅―小池の関係が「政敵」から「運命共同体」に変質したという指摘だ。 国政転出を窺う小池氏に都合がいいことに、次の総選挙では東京に自民党の空白区ができた。公選法違反で議員辞職した菅側近の菅原一秀・元経産相の東京9区だ。小池氏の衆院議員時代の選挙区(東京10区)の隣で、地盤も重なる。 菅原氏は「3年間の公民権停止」処分が確定して次の総選挙に出馬できないため、公認権を持つ菅総裁と、小池氏と関係が良い二階俊博・幹事長のOKさえあれば自民党公認で出馬できる状況だ。安倍や麻生より小池頼み では、一方の菅首相にとって小池氏を利用する目的は何か。 かつて自民党幹事長だった野中広務氏は、小渕政権の危機に臨んで「悪魔にひれ伏してでも」と政敵だった当時の小沢一郎・自由党党首との連立に踏み込み、自自連立で政権を安定させた。 菅首相にも、政敵の小池氏と同盟を組まざるを得ない事情がある。首相の生存戦略は、五輪をなんとしても成功させ、9月の自民党総裁選を実施せずに「無投票再選」に持ち込むことだ。 自民党では目下、総裁選をにらんで安倍晋三・前首相、麻生太郎・副総理、甘利明・党税調会長の3Aトリオと二階幹事長が、それぞれ次々に議員連盟を立ちあげて議員を囲い込み、勢力拡張に火花を散らしている。「昨年の総裁選では二階氏の支援で総理の座についた菅首相は、今回は数の力に勝る3Aに接近することで無投票再選に持ち込みたい。だが、3Aの狙いは政権運営の主導権を二階氏から奪うことにあり、菅政権を支えるつもりはない。 陣営に有力な総理・総裁候補がいないからやむを得ず菅首相を傀儡にして一時的に“無投票再選させてやる”と菅首相に甘くささやいているだけだ」(麻生派議員) 一方の菅首相もそれを重々承知している。政治ジャーナリスト・野上忠興氏が語る。「3Aはコロナの感染がさらに拡大したり、総選挙に負ければ容赦なく菅首相に全責任を押し付けて退陣させるでしょう。 菅首相は3Aに依存することの危険性をわかっているから、良くも悪くも知名度の高い小池氏を陣営に取り込みたい。“オレを引きずり下ろすなら、子分の河野太郎・行革相、小泉進次郎・環境相を小池と組ませて対抗するぞ”と小池カードで3Aを牽制して政権の延命を図ることを考えている」 小池都知事は菅首相が望む「五輪強行開催」と引きかえに都民ファーストを切り捨てて国政復帰し、菅首相はその小池氏を利用して政権延命を図る。国民の安全安心を犠牲にして互いの「政治生命」を保つワクチンを打ち合う―まさに“悪魔の同盟”のシナリオではないか。 退院後の小池氏の動きに要注意である。※週刊ポスト2021年7月9日号
2021.06.28 07:00
週刊ポスト
「3密」「5つの小」から「カエル」まで 小池都知事の“フリップ芸”の数々
「3密」「5つの小」から「カエル」まで 小池都知事の“フリップ芸”の数々
 コロナ対策に関連し、全国各地の知事が連日記者会見を行っているが、その中でも圧倒的な存在感を示すのが小池百合子・東京都知事。なんといっても小池氏の会見で特徴的なのは、「フリップに書かれたキャッチフレーズ」の数々だろう。広告会社出身のネットニュース編集者の中川淳一郎氏も、小池氏の会見の“フリップ芸”に注目しているという。【画像】小池百合子都知事がコロナ対策会見で見せた“フリップ芸”の数々 * * * この1年ほど、小池氏が会見でフリップを出す度に「今度はどんな言葉遊びを入れてくるのだろうか」と、半ば呆れながら見続けています。6月7日の会見では、鳥獣戯画風のマスク着用カエルとウサギが登場し、以下の言葉が書かれていました。「夜の人の流れを抑えるために 8時にはみんなかえる」が大見出しで、「職場からかえる」「お店からかえる」「寄り道せずかえる」「ウチで気分をかえる」がサブコピーのようなもの。 これについて担当者は「うまいこと考えた」と思っているのかもしれませんが、会見中に小池氏が「8時だよ、みんな帰ろう」と複数回述べたことから、ネット上には「フザけてるのか!」という声も多数書き込まれていました。かつての大人気番組『8時だョ!全員集合』(TBS系)を想起させたのでしょう。そうです、かつてコラムニストのナンシー関さんは「『だョ!全員集合』を入れるとバカっぽくなる」と喝破していたのですが、小池氏は見事にそれをやらかしてしまった印象です。 6月8日の日刊ゲンダDIGITALでは〈小池知事ドヤ顔「8時だョ!」ドリフこじつけ発言が大炎上!都のポスター担当とんだトバッチリ〉といった記事が掲載されるに至りました。 かつてNTTが、家に帰る時に電話をかける「カエルコール」を提唱しましたが、今回の小池氏の会見を見て、そのCMを思い出しました。以前、キャラクターの専門家に取材したところ、そもそもカエルはキャッチフレーズに使いやすいという面があります。「カエルって、『代える』『買える』『換える』『変える』『替える』など言葉の響きにいろんな意味があるので、企業が新商品を買ってもらいたい時や、新生活を始める時などにキャラクターとして使うと便利なんですよ。あと、カエルのキャラクターを登場させたら語尾に『〇〇だケロ!』などと言わせたりもできる」 そうした意味で、カエルをキャッチコピーに使おうと考えた意図は理解できます。問題は、それがどこまで都民に伝わっているのか、ですね……。◆「3密」は2020年「新語・流行語大賞」の年間大賞に 今回のカエルに限らず、小池氏のコロナ対策会見では毎度こうした“フリップ芸”が繰り出されます。それらを今一度振り返ってみましょう。まぁ、元々「都民ファーストの会」を立ち上げた時なども「東京大改革2.0」などのフリップを使っていたので、その成功体験を継続しているということでは。さて、小池氏の代表的フリップを当時のネットニュースの見出しとともに見ていきます。(以下〈〉内がフリップに書かれた文言)●「感染爆発の重大局面」 小池都知事、強い危機感表明(2020年3月25日 産経ニュース)〈NO!! 3密 3つの密を避けて行動を【1】換気の悪い密閉空間【2】多くの人の密集する場所【3】至近距離での密接した会話〉※この時小池氏は〈感染爆発 重大局面 [オーバーシュート] 重大局面〉というフリップも用意していました。●2桁感染続き週明けに先延ばし 都、そろりステップ2へ(2020年5月30日 朝日新聞デジタル)〈「ウィズ コロナ宣言」 ~「新しい日常」 コロナとともに生きていく~〉●東京都が「感染拡大警報」。不要不急の都外外出は避けて(2020年7月15日 Impress Watch)〈感染拡大警報〉〈ガイドラインを守らないお店は避けて! (ステッカーのあるお店に!)〉※その後、7月30日の会見では〈感染拡大特別警報〉というフリップも出されました。●時短要請、23区は延長 小池知事「予断許さず」―東京都(2020年8月27日 時事ドットコムニュース)〈防ごう重症化 守ろう高齢者〉●感染阻止へ「5つの小」 都知事、時短要請は見送り 経済と両立厳しく(2020年11月19日 産経ニュース)〈会食時の感染防止に5つの小(こ) 少人数 小一時間 小声 小皿 小まめ + こころづかい〉●小池知事「ひきしめよう」呼びかけ(産経ニュース)〈(ひ)引き続き「テレワーク」「時差出勤」(き)基本を徹底「マスク」「手洗い」「消毒」(し)食事を複数人でとる際は「マスクで会食」(め)面倒でも「こまめな換気」(よ)夜のお酒は少人数・短時間で(う)ウイルスの感染予防に一緒に取り組みましょう〉 さて、ここまで小池氏の主なフリップ芸を見てきましたが、こうした地道な活動の成果もあってか、「3密」は2020年「新語・流行語大賞」の年間大賞を獲得するに至りました。2年連続受賞があるかどうかはわかりませんが、小池氏はこれからもフリップ芸を続けていくのでしょうね。【プロフィール】中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など。最新刊は『恥ずかしい人たち』(新潮新書)。
2021.06.12 16:00
マネーポストWEB
自民党総裁選に出馬した経験を持つ小池百合子氏(写真/共同通信社)
「安倍再々登板潰し」に動く二階氏 見えてくる「小池連立政権」
 菅義偉・首相にもはや積極的に解散に打って出る力はなく、衆院議員の任期満了(今年10月)目前の9月の“追い込まれ解散”になると与野党の見方は一致している。自民党内では菅氏のもとでの選挙は苦戦必至と見られており、次期政権の有力候補もコロナ対応で失敗を繰り返している。そこで党内ではまさかの安倍晋三・前首相の再々登板説まで浮上している。安倍氏本人も満更ではない様子だ。 そんな安倍氏に“冷水”を浴びせたのが二階俊博・幹事長だ。「私は関与していない」。5月17日の記者会見で二階氏は、2019年参院選の際、自民党本部が河井案里氏(公選法違反で有罪判決)陣営に提供した1億5000万円への関与を否定した。 この発言でいったん収まったかに見えた河井夫妻選挙買収事件が再びクローズアップされた。 会見に同席した二階側近の林幹雄・幹事長代理は「当時の選対委員長が広島を担当しており、(二階氏は)細かいことは分からない」と補足し、当時の選対委員長で安倍氏に近い甘利明・元経済再生相に矛先を向けた。ところがその甘利氏も「私は1ミクロンも関わっていない」と完全否定したことで、今度は安倍氏に疑惑の目が向けられている。 安倍氏は参院選で自分の秘書団を河井陣営に派遣して異例ともいえる肩入れをしたからだ。「幹事長と選対委員長が関与を否定したということは、党本部の指揮命令系統から考えて1億5000万円もの大金の支出を決裁できるのは当時の総裁の安倍さんしかいない」(自民党元役員) 二階発言の狙いは、疑惑再燃で安倍氏の再々登板の動きを牽制することにあるとみられている。二階派議員が語る。「安倍さんは森友、加計学園問題に続いて、桜を見る会問題では国会で100回以上ウソの答弁をするなど、多くの負の遺産を残して退陣した。今さら再々登板なんて時計の針を戻すようなことはできない。安倍出馬となれば党内に大きなハレーションが起きる」 ポスト菅をめぐる自民党内の嵐を前に、“政界の寝業師”と呼ばれる二階氏が連携を図っているのが小池百合子・東京都知事だ。五輪問題でも、二階氏は「中止」に言及して物議を醸し、小池氏と会談を重ねている。 政治ジャーナリスト・藤本順一氏が語る。「昨年の都知事選で都民の圧倒的な支持を得ていることを見せつけた小池氏は、自身に有利か否かを見定めながら五輪中止宣言をうかがっている状態。五輪強行路線で尻を突かれている菅首相はそんな小池氏の存在を強く意識せざるを得ない。今や国政に議席がない小池都知事が政局のキーマンになっている。 二階氏はその小池氏を“カード”にできると考えているし、小池氏も二階氏との蜜月を演出して国政への切り込みを狙っている」小池が自民党政権を乗っ取る 女性政治家で唯一、自民党総裁選に出馬した経験を持つ小池氏には、安倍─菅政権に対する怨念がある。小池氏に近い自民党OB議員が明かす。「第2次安倍政権の内閣改造の際、女性の目玉大臣を探していた安倍さんはかつて自分の内閣で防衛大臣を務めた小池さんの起用を考え、官邸で面接したことがある。しかし、菅さんが『あの女は石破茂を支持した』と強く反対したことから入閣は見送り、その後、小池さんは重要ポストから完全に干されてしまった。小池さんは安倍―菅体制が続く限り自分の総理の目はないと考えて都知事選への転出を決断した」 2017年の前回総選挙では、小池氏が反撃に出た。安倍氏が野党の選挙準備が整っていないうちに衆院解散に踏み切ると同時に、小池新党「希望の党」を旗揚げして野党の保守系議員を結集、「小池に負けるかもしれない」と安倍氏を慌てさせた。新党は途中で失速したが、「あの時、小池氏自身が出馬していれば、小池政権ができていた」(野党重鎮)とも言われた。 小池氏はまだ「総理の椅子」を諦めていない。「小池氏は自らが戦略をつくるのは苦手だが、政治の流れに乗ることは得意としている。その流れを見極めているところでしょう。もう1つは、戦う時は仮想敵をつくる。それが安倍前首相になる」(前出・藤本氏) その潮目が変わってきた。 解散・総選挙が五輪後の9月に行なわれれば、フリーハンドになる小池氏にはもう一度、小池新党で勝負するチャンスがめぐってくる。 次の総選挙で逆風の自民党は大きく議席を減らし、菅首相は敗戦の責任をとって総辞職に追い込まれる可能性が高い。小池氏の政敵の一人がまず失脚する。選挙後の総裁選に安倍氏が出馬した時こそが、小池氏にとって最後の勝負をかけるタイミングだ。自民党反主流派議員が指摘する。「総選挙後は自民党内の勢力地図が大きく変わる。地盤が弱い魔の3回生をはじめ安倍チルドレンは軒並み落選し、安倍支持派の力が落ちる。その時点で小池新党が政界第3極の勢力を獲得し、自民党を過半数割れに追い込むことができていれば、二階氏や石破氏ら自民党の反安倍勢力と組んで安倍再々登板を阻止し、小池連立政権をつくる道筋が見えてくる」 3度目の安倍政権なんて私が許さない──彼女が動いたその時、「小池氏が自民党政権を乗っ取る日」になる。※週刊ポスト2021年6月4日号
2021.05.25 07:00
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 五輪スポンサー71社の言い分ほか
「週刊ポスト」本日発売! 五輪スポンサー71社の言い分ほか
 5月24日発売の「週刊ポスト」は、菅義偉・首相はじめ政権幹部が壊れたレコードのように「安全・安心なオリンピック」と繰り返す絶望のニッポンで何が起きているのか、テレビや新聞では絶対に知ることができない深層を抉り出す。沈黙を続ける五輪スポンサー企業71社を総直撃、政界では「小池百合子総理」の蠢動が。そして、結婚問題に揺れる眞子内親王と小室圭氏にとっても、オリンピックは重要な意味を持っていた――。今週の見どころ読みどころ◆<カラーグラビア>『オレたちひょうきん族』40年目の真実いまや伝説となったお笑い番組『オレたちひょうきん族』を振り返る8ページの渾身特集。本誌連載も絶好調のビートたけしが明石家さんまとのカラミの内幕を語る。「今じゃすっかりカネもアイデアもなくなったテレビ業界」を憂いつつ、「『アドリブ』の実力に関しちゃ、やっぱり明石家さんまは群を抜いてたね」と振り返った。後半では、片岡鶴太郎、西川のりお、島崎俊郎が鼎談し、さらに初代ひょうきんアナ・山村美智も当時を語る。◆東京五輪「賛成」か「反対」か スポンサー71社の回答 全社掲載!国内の公式五輪スポンサーは71社ある。これは過去の五輪と比べるとケタ違いの多さである。それは、これまで「スポンサーは1業種1社」としてきた不文律を破って、日本の組織委員会がカネを集めまくった結果だった。しかも、そこには朝日、読売、毎日、日経、産経という5大全国紙も含まれるから、スポンサーへの批判の声が報じられることもなければ、スポンサーを直撃する取材もない。みんな同じ「五輪ムラ」の住人なのだ。ならば、週刊ポストがやる! 全社を直撃し、その回答をすべて全文掲載した。五輪をやるべきかどうか、すべての国民が考えるための一級資料を公開する。◆「ワクチン上級国民」の抜け道接種あの手この手政府肝いりの「大規模接種」はシステムトラブルを連発し、早くも炎上している。そもそも、五輪ごり押しのために「7月末までに高齢者接種完了」とか「一日100万回接種」などと総理大臣がぶち上げていることからして嘘八百なのだ。今のペースとワクチン供給では、オリンピックの開会が予定されている7月末には高齢者の半分も接種完了していないだろう。ちょっとカネや情報のある国民ほどそれを知っているから、接種の抜け道も次々と生まれている。「医療従事者」に潜り込む者、闇ワクチンに手を出す者、外国に「接種ツアー」に出かける者――政府の無策が生んだワクチン狂騒曲をリポートする。◆<スクープ>「紀州のドン・ファン」を刺した元暴力団幹部が自民党支部代表についに元妻が殺人容疑で起訴された「紀州のドン・ファン殺害事件」に新たな火種が見つかった。自民党のドン、二階俊博・幹事長のおひざ元で、なんとそのドン・ファンこと野崎幸助氏を襲って現金を奪った前科のある元暴力団幹部が自民党支部のトップに就いていたのである。直撃取材に自民党県連は絶句し、「支部代表になることは承認していない」と答えたが、当の代表は強盗事件について「何か関係あるんですか?」と開き直った。◆<スクープ>オリックス新4番打者が宿舎で秘密の“3密合コン”5月中旬のある夜、緊急事態宣言下の都内のホテルで6人の男女が「合コン」を開いた。男性陣3人は、オリックス・バファローズの主力選手だった。そのなかには「ラオウ」の異名を取るスラッガー、杉本裕太の姿もあった。彼らは夜の街に飲みに行けないことが不満だったのか、知人女性に「女の子を集めて」と懇願し、宿舎となったホテルの別室で深夜3時過ぎまで騒いでいたという。なかには「俺の部屋に来ない?」と誘われた女性もいて……。◆「東京五輪はやめないで」眞子さまの願いと「小室さん帰国」秋篠宮家の眞子内親王と婚約している小室圭氏は、ニューヨークでの留学をまもなく終えて、7月には同州の弁護士試験に臨む。その後、帰国して秋篠宮夫妻や国民に「金銭トラブル」の経緯を説明すると見られているが、宮内庁関係者の間では、「タイミングがまずいかも」と懸念する声があがっているという。オリンピックが開かれていれば国民の目はそちらに向くはずだったが、もし中止になれば「小室炎上」は避けられないからだ。◆菅が辞めたら“またまた安倍”説に女帝・小池が「うっせぇわ!」菅政権はもはや風前の灯火だが、自民党内の「ポスト菅」候補は揃いも揃ってコロナ戦犯ばかりで、後任探しは混沌としている。党内ではまことしやかに「安倍の再々登板」も囁かれるが、その安倍晋三・前首相は大規模接種のシステムトラブルをめぐる報道に「悪質な妨害愉快犯」と毒づいたことで、逆に自ら批判の的になっている。その裏で、二階俊博・幹事長、石破茂・元幹事長という党内実力派2人が、小池百合子・東京都知事と気脈を通じて「自民党乗っ取り」を狙っているという極秘情報が飛び込んできた。◆昭和の傑物が成し遂げた「世紀の復活劇」昭和のスターを振り返る人気企画。今回は「復活劇」に焦点を当てる。スポーツ界からはボクシングの輪島功一、プロ野球の江夏豊、大相撲の貴ノ花、政財界では田中角栄、松下幸之助、芸能界は美空ひばり、黒澤明というビッグネームが、いかにして「世紀の復活」を遂げたか、その経緯と秘密を紹介する。◆<新連載第3回>永井豪『柳生裸真剣(やぎゅうらしんけん)』ますます快調、話題沸騰の新連載は、早くもヒロイン・柳生十兵衛が大ピンチに。女であることを将軍・家光に知られた十兵衛は、全裸で土下座し、「女として仕えろ」という家光の要求に許しを請う。しかし、すでに下半身をたぎらせた家光は、十兵衛を足蹴にし、その「女の証しそのもの」に襲い掛かろうとするのだった――。◆「子供のために」その気配りで大失敗!幸せな老後と最期を探求する巻頭特集は、「子供への気配り」が仇になった悲劇を紹介する。マイホームを処分する、不動産投資を始めるといった「死後の備え」によって財産や家族の絆を失うケースは多い。その他、生前贈与でかえって税金が増えてしまう、医療保険で生活苦に、墓や葬式の準備が子供には大迷惑、といった実例を追い、何がいけなかったか、どうすればよかったかを分析する。実は「自分とパートナーのことだけ」考えておくのが正解ではないのか。そのための「15の手続き」も一覧表でわかりやすく解説する。※全国の書店、コンビニで絶賛発売中!
2021.05.24 07:00
NEWSポストセブン
東京五輪の責任者たちの発言を振り返る(時事通信フォト)
政府、IOC、JOC、東京都…「東京五輪の責任者たち」の響かない言葉
 コロナウイルス感染拡大がおさまる気配を見せないなか、東京五輪の「中止」を求める声は日増しに高まる。実に59%の国民が開催中止を求めるという世論調査結果もある。「開催」と「中止」の狭間で揺れ動くのが、本来なら自国の首都・東京を舞台にしのぎを削るはずのアスリートたちだ。強く開催を求めれば冷たい視線を浴びせられ、中止すべきとこぼせば、これまでの努力が無駄になる。政府やJOC(日本オリンピック委員会)、そして東京都も、言を左右に責任逃れと思しき発言を続ける。 開幕まで70日余となった5月10日、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長は「すべての人にとって安全な東京五輪を開催する」と断言した。果たして国民が五輪開催を歓迎する日はやってくるのだろうか。東京五輪の責任者たちの言葉を紹介しよう。菅義偉(首相)「選手や大会関係者の感染対策をしっかり行なっていく。そうして、国民の命と健康を守っていく」 5月7日、緊急事態宣言の延長を発表した会見で記者団の質問に、「現在の感染拡大防止に全力を投入していく」と答える一方、五輪開催実現に向けての決意は揺らいでいないことを強調した。トーマス・バッハ(IOC会長)「ワクチンの提供は東京大会をすべての参加者にとって安全で安心なものにし、日本との連帯を示すために、私たちが用意した手段のひとつだ」 5月6日、IOCは五輪出場選手など参加者へのワクチン接種に関して、米ファイザー社と独ビオンテック社からワクチン提供を受けると発表。バッハ会長は「率先して可能なかぎりワクチンを受けるようお願いしたい。ワクチンを接種することで、個人の健康だけでなく、地域社会との連帯や他者の健康への配慮という強力なメッセージを送ることができる」と呼びかけた。小池百合子(東京都知事)「各国で選手の接種が進んでいると聞いており、安心安全な大会にするために必要な措置だ」 5月6日、五輪大会に参加する各国の選手団にワクチンを提供するとのIOCの発表を受け、記者団の取材に応じた際の発言。同じ日、小池都知事は政府に対して緊急事態宣言の5月末までの延長を要請した。橋本聖子(東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長)「大会がより安全、安心だということを立証してもらった。札幌市や北海道の皆様には非常にご迷惑をおかけしたが、今回の開催が非常に意義があったと言ってもらえるような大会になったと思う」 5月5日に北海道札幌市で行なわれた、五輪マラソンのテスト大会に視察に訪れた際の発言。出場選手へのねぎらいや思いやりの言葉をかけることなく、自治体関係者に謝罪と感謝を伝えたことでネットを中心に反感を呼んだ。セバスチャン・コー(世界陸連会長)「東京2020組織委員会の会長じゃなくてよかったということ。そうじゃなかったのがうれしい。(中略)橋本(聖子)会長は素晴らしい。これほどのチャレンジ、大変なことはないというお話をしました」 5月5日、札幌で行なわれたマラソンテスト大会を視察した後の会見で発言。「歴史的にここまで困難な大会はなかった」と、周囲が鼻白むほど身内のJOCを持ち上げてみせた。丸川珠代(五輪相)「コロナ禍で分断された人々の間に絆を取り戻す大きな意義がある」 5月11日、閣議後の定例会見で五輪開催の意義について問われての発言。「ぼんやりした言葉を行政や組織のトップが掲げるのやめてほしい」など、ネット上で批判を浴びた。山下泰裕(JOC会長)「世界のトップアスリートたちが、最高のパフォーマンスを発揮し、(コロナ禍で)明るい話題を提供し、希望の灯をともすと」 五輪開幕まで100日となった4月14日、都庁で行なわれたイベントで発言。小池都知事らとともに五輪成功を呼びかけた。安倍晋三(前首相)「オールジャパンで対応すれば何とか開催できると思う」 5月3日のテレビ番組での発言。「日本だけではなく、世界が夢や希望が持てる、そういう大会にしていきたい」と、開催推進の主張に終始した。※週刊ポスト2021年5月28日号
2021.05.18 16:00
週刊ポスト
丸川珠代・五輪相の考えとは?(写真/共同通信社)
丸川珠代・五輪相の小池都知事攻撃は「政府の責任回避作戦の手始め」
 東京五輪を強行開催すれば、日本はさまざまなリスクを背負い込むことになる。政府はその「悪魔の決断」をすべて東京都に押しつけるつもりだ。組織委員会が、選手村向けの看護師500人の派遣を要請した翌日(4月27日)、丸川珠代五輪相は五輪の医療体制の遅れについて、「東京都が大会の主催者として責任をどのように果たすのか。明確な方向性を示していただきたい」 と小池百合子都知事に責任をなすりつける言い方をした。 小池氏はすかさず、「事務方で詰めている。組織委によーく聞いていただきたい」と言い返した。“あんたが知らないだけでしょ。好き勝手言ってるんじゃないわよ”という不快感モロ出しだった。「丸川大臣は同じキャスター出身の小池氏に強烈なライバル意識を燃やしているが、組織委員会から情報をもらえないで焦っている。だから看護師派遣要請で自分に批判が向けられそうになると、小池批判にすり替えようとした」(都庁幹部) 丸川氏の口撃は政府の責任回避作戦の手始めだ。 その日、政府は東京(大手町)に大規模接種会場を設営することを打ち出し、自衛隊の医師、看護師を動員して首都圏の高齢者を対象に「1日1万人」のワクチン接種を行なうことを発表した。 一見、「五輪への備え」にみえる。だが、大規模会場での接種期間は3か月間、1日1万人としても最大で90万人だ。ワクチン優先接種の対象となる65歳以上の人口は全国に約3600万人、首都圏の1都3県でも900万人を超える。東京の大規模会場で接種できるのは首都圏の高齢者の1割にすぎない。五輪の感染対策としては焼け石に水で、「政府が五輪のリスク回避に取り組んでいる」というアリバイづくりであることは見え見えだろう。 こんな付け焼き刃の対応が必要になったのは、菅首相が高齢者へのワクチン接種を五輪に間に合わせるために、「7月末までに終わらせる」と指令を出したからだ。計画では「8月中」の予定だったから、現場の混乱に拍車がかかっている。 ワクチン接種に動員されている保健所長経験者が語る。「どの自治体も高齢者への接種を8月までに終わらせる体制をつくるので精一杯。厚労省は接種の人員不足をカバーするために例外的に歯科医師による接種や薬剤師の協力を可能にするように通達を出しているほど。それを1か月早めて五輪に間に合わせろというのは無理です。おまけに医師と看護師を五輪に動員するなんてやっていることが矛盾している」 これでどうやって五輪による感染拡大リスクを防げるというのか。 自民党内からは「政府としてはここに至っては『毒を食らわば皿まで』で五輪をやるしかない。もし、五輪で東京の感染者が増えれば、一番批判を浴びるのは小池だ。都知事辞任に追い込まれる可能性もある。丸川はそこまで計算して今のうちに小池の対策不足を強調しているんだろう」(東京都連ベテラン議員)という見方まである。写真/時事通信フォト、共同通信社※週刊ポスト2021年5月21日号
2021.05.13 07:00
週刊ポスト
小池百合子・東京都知事は都議選有利と判断するなら…(時事通信フォト)
小池都知事 都議選に有利になるなら「五輪再延期」提案もありうるか
 菅義偉・首相は4月の日米首脳会談後の共同会見で、「世界の団結の象徴として開催を実現する決意であることを大統領にお伝えし、支持をいただいた」と“東京五輪強行開催”を国際公約した。海外メディアでは“東京五輪中止論”も多いが、日本のメディアはそれとは逆に「開幕まであと○○日」とカウントダウンで五輪ムードを煽り、NHKは聖火リレーのインターネット中継で、「五輪反対」と抗議する沿道の声を一部消して配信した。 歴史家の島崎晋氏は、政府とメディアが“ここまで来たらやるしかない”と突き進む現状が、不利な戦況を隠して戦争を続け、国を敗戦へと追い込んだ太平洋戦争と重なって見えるという。 米国はそんな日本の“コロナ敗戦”“五輪敗戦”の未来を予測している。菅首相は訪米前、国会で「首脳会談でバイデン大統領を東京五輪に招待するつもりか」と質問され、「当然そうなる」と答弁していた(3月26日の参院予算委員会)。 ところが、首脳会談後の会見ではバイデン招待も米国の選手団派遣も発表されることはなかった。「総理の指示を受けた外務省は事前の交渉で大統領の来日を強く要請したが、色よい返事はなかった」(自民党外交部会幹部) バイデン政権が東京五輪を開催するという首相の言葉を全く信じていないことがわかる。 自民党内でも二階俊博・幹事長が首相訪米直前のタイミングで、「これ以上とても無理だということだったら、スパッとやめないといけない」と五輪中止の可能性に言及して大問題になった。二階氏の側近が語る。「菅総理は五輪に政治生命を懸けているが、二階さんは違う。開催が無理な状況になった時、“だから言ったじゃないか”と連帯責任を回避するための布石を打った」 二階氏と連携していると見られているのが小池百合子・東京都知事だ。小池氏は開催都市の知事という立場上、五輪の中止や延期を言い出すことはできない。二階発言についても、表向き「激励だと思っている」と語ったが、前のめりの菅首相とは違って「最悪の事態を想定した中止と開催の“両にらみ”へと微妙にスタンスを修正している」(都庁幹部)という。「変異株の拡大で東京が医療崩壊すると五輪の開催は困難になる。自分にとって得なら方針もコロリと変えるのが小池さん。6月段階で感染収束の見通しが立たなければ、『五輪と都民の命を天秤には掛けられない』と来年春や秋への“再延期”の検討を提案するなど何らかのアクションを起こすのではないか。その方が都議選に有利と判断すればやる人だ」(同前) ちなみに小池氏の座右の書が旧日本軍の無謀な作戦を解剖・研究した『失敗の本質』であることも興味深い。 今年は都議選と総選挙、自民党総裁選を控えている。小池氏が五輪見直し論の火を付ければ、自民党からも「選挙に有利」と判断した議員たちから中止論が噴き出すはずだ。「ここまで来て五輪中止となれば菅首相は詰め腹を切らざるを得ない。すぐ総裁選になだれ込む」(二階派議員) そうなると、自民党の総理総裁候補の中で「五輪中止」を掲げて菅首相に一番槍を突きつけた政治家が「次の総理」の最右翼に躍り出る。※週刊ポスト2021年5月7・14日号
2021.04.28 11:00
週刊ポスト

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