スポーツ

相撲協会「底なしの闇」 何より優先される一門の利益

とにかくルールは曖昧(共同通信社)

〈我が国固有の国技である相撲道の伝統と秩序を維持し継承発展させる〉──相撲協会の定款には、そう謳われている。だが、2月2日に行なわれた骨肉の理事選闘争を通じて露見したのは、“伝統”を口実に旧態依然とした利益分配構造を温存するあまりに特殊な実態だった。

「相撲文化、ちょんまげ文化を100年先までこのようにして守っていくというのが私の考えです」

 初場所9日目(1月22日)の理事長懇談会の席上、八角理事長からそんな言葉が出た。その“ちょんまげ文化”に「一門制」は含まれるのか──という記者の質問には、「もちろんです。今の形を守っていかないといけない。先輩たちが築き上げてきたものですから」と応じた。

 今回の理事選で注目を集めた「一門」という存在。

「一門ごとに理事候補を調整し、票を固めて“一門の理事”として当選させる。それが角界の『伝統』です。1968年から2年に一度の理事の選挙制度が導入されたが、1996年までの15期30年は『無投票』が続き、10人の理事枠は5つの一門(当時)に2人ずつ均等に振り分けられてきた。

 1998年に当時の境川理事長(元横綱・佐田の山)が年寄名跡改革案(*)を打ち出して親方衆の反発に遭った時や、2010年に『協会改革』を掲げて貴乃花親方が二所ノ関一門を割って出た時など、理事選で投票になるほうがむしろ異常事態。今回も八角理事長は最後まで『無投票』の可能性を探った。1998年に初めて投票になった時に各一門選出の理事の力関係が崩れてしまったこともある。一門同士が争わずに理事の椅子を分け合う方が、色々と都合がいい」(協会関係者)

【*1996年7月、二子山親方(元大関・貴ノ花)が年寄名跡購入のため贈与された3億円を一時所得として申告せず、追徴課税を受けた。これに対し、境川理事長は「年寄名跡の協会帰属」と「年寄名跡の売買禁止」を打ち出した】

関連記事

トピックス

【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
各局が奪い合う演技派女優筆頭の松本まりか
『ミス・ターゲット』で地上波初主演の松本まりか メイクやスタイリングに一切の妥協なし、髪が燃えても台詞を続けるプロ根性
週刊ポスト
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
三浦瑠麗(本人のインスタグラムより)
《清志被告と離婚》三浦瑠麗氏、夫が抱いていた「複雑な感情」なぜこのタイミングでの“夫婦卒業”なのか 
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン