国内

3つの山口組抗争に新たな火種 神戸「武闘派組長」絶縁の波紋

六代目山口組・司忍組長

 沈静化していた山口組抗争が、再び燃え上がった。2月7日午前1時半過ぎ、大阪・ミナミの神戸山口組山健組兼一会の事務所に、同じく神戸山口組傘下の太田興業幹部が訪ねてきた。

「話がしたい。親分に聞いてもらいたいことがあるから会わせてくれ」
「こんな夜中に非常識や。話あるなら明日出直してきいな。言うとくから」

 双方が引かず押し問答になると、遠巻きに見ていた二人の男が近づいてきて、「すんまへんな。酔うとるから」と、とりなした。応対した兼一会組員が言う。

「そうしたら帰り際、コンビニのあたりで挑発された。『なんや!』言うて出てったら、一人がステッキを持ってて殴られた。口の中が切れてしまって、もみ合いになりました」

 騒ぎを聞きつけた兼一会事務所から応援の組員が飛び出してきて、深夜のコンビニ前で乱闘が始まった。

 翌日の午前2時過ぎには、大阪市西区の任侠山口組系組織に4トントラックが突っ込んだ。組員の移籍を巡るトラブルとみられ、2つの事件に関連性はなかったが、神戸山口組はざわめいた。そして前日、太田興業幹部に同行していた一人が任侠山口組の幹部だったことが判明する。

「内輪で揉めた相手が、神戸山口組と対立する任侠側の人間とつるんでいたとなれば、兼一会にとっては面白くない」(警察関係者)

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