例えば2016年7月18日に東松山市民文化センターで開かれた肝臓の病気に関する市民公開講座で持田教授は司会進行を務め、およそ390人の一般市民が参加した。この講座は米製薬会社ブリストル・マイヤーズが共催するものだった。
「大学教授クラスの講演料は1時間10万~15万円です。製薬会社が絡む場合は講演の最初に製薬会社からの講演料などを公表しますし、データは私がかかわった臨床研究のものしか利用しておらず、何もやましいところはありません」(持田教授)
謝礼額3位の1567万2562円を受け取った慶應義塾大学病院リウマチ・膠原病内科教授は、「講演では『製薬会社から謝礼をもらっている』と聴講者に宣言している」と語った。
謝礼額4位の1377万2268円を受け取った福井大学医学部泌尿器科学の横山修教授は、「新薬開発のコンサルタント料が多い」と返答する。
「新薬の開発に関わり、情報提供や啓発のための講演も行なっています。製薬会社が開発した新薬を世界に向けて発信することは患者の利益になり、ひいては日本の国力増強にもつながります。私は国立大学の教員なので兼業届も出しているし、製薬会社からの謝礼もすべて開示している。謝礼は正当なお手伝いをした対価だと思っています」