お椀に入れてお湯を注ぐだけの小容量「袋麺」がヒット

 さらに若年層を袋麺から遠ざけている一因が「パック販売」だ。上位ブランドの袋麺は通常5食1パックで売られているが、「同じ味ばかりでは飽きてしまう」(20代男性)といった不満が多かったのだ。

 袋麺のナンバーワンブランドである「サッポロ一番」を擁するサンヨー食品はこうした声に応え、定番商品に加えて限定商品の個食販売を実施したところ売り上げ増を記録したが、「バラで買うとセットに比べて1食当たりの値段が割高なので、やはりカップ麺を選んでしまう」(30代女性)と、なかなか袋麺のニーズを完全に掴みきれないのが現状。

 ならば、一部の小サイズカップ麺で見られる多種類の“バラエティーパック”を販売してみるのはどうか。

「確かに袋麺でも食べ比べたいというニーズはあるが、嫌いなフレーバーが1種類でも入っていると購入しない消費者も多い」(即席麺メーカー関係者)と、販売戦略には難しさもつきまとう。

 では、このまま若者を中心に離れていく袋麺ユーザーを取り戻すことはできないのか。メーカーもあの手この手で販売減を食い止めようと必死だ。

 例えば、「チキンラーメン」は昨年、若年層をターゲットに具(キムチ)付きの袋麺「チキンラーメン アクマのキムラー」を発売したところ、ウェブやSNSと連動させたキャラクターのプロモーションなども話題を呼び、一躍ヒット商品となった。

「サッポロ一番」も昨年、“このひと手間が、アイラブユー”をキャッチコピーに、アレンジレシピを紹介して袋麺の新しい食べ方提案をしたり、夏には「冷やしサッポロ一番!」キャンペーンを展開したりするなど、主力ブランドの再強化に乗り出している。

関連キーワード

関連記事

トピックス

【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
どんな演技も積極的にこなす吉高由里子
吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
女性セブン
『教場』では木村拓哉から演技指導を受けた堀田真由
【日曜劇場に出演中】堀田真由、『教場』では木村拓哉から細かい演技指導を受ける 珍しい光景にスタッフは驚き
週刊ポスト
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
各局が奪い合う演技派女優筆頭の松本まりか
『ミス・ターゲット』で地上波初主演の松本まりか メイクやスタイリングに一切の妥協なし、髪が燃えても台詞を続けるプロ根性
週刊ポスト
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン