中国軍は南シナ海に8つの人工的な軍事基地を建設し、滑走路を整備して戦闘機を多数配置したり、ミサイル発射基地を建設するなど、軍事力を増強している。これは南シナ海に空母打撃群を派遣して、中国をけん制しようとする米軍の「航行の自由作戦」に対抗するためだろう。
さらに、最近では台湾同様、中国の軍事力増強に警戒感を強め、多数の民間の漁船を中国の沿岸地域に遊弋させ、中国の経済的水域に侵入させているベトナムをもけん制する狙いもあるという。
中国の最高指導者、習近平国家主席(中央軍事委員会主席兼任)は、さきの全国人民代表大会(全人代=国会)で、中国軍の全人代代表団に対して、「われわれは一寸たりとも、領土を奪われてはならない」などと檄を飛ばしており、8月の陸海空3軍合同の大規模な軍事演習は習氏の領土への強い執念が反映されているとみられる。