派閥の領袖ともなんどもやりとりした田村氏が語った

 田村氏は、「ある本を執筆した際に、二階氏から『なんぼ買ったらいい?』と声を掛けられたことがある」と明かす。政策に関する本を中心に数十冊を手掛ける同氏。できあがった本をさまざまな議員に献本しにいくと、多くの議員はざっと目を通して“ありがとう”と受け取るだけだが、二階氏はポケットマネーでかなりの量を購入したというのだ。いかにも“昭和の派閥領袖”的な人心掌握術と言えるだろう。

【プロフィール】たむら・しげのぶ/1953年、新潟県栃尾市(現長岡市)生まれ。宏池会を経て、1977年~2020年まで43年間、自由民主党本部に勤務。政務調査会職員として農林部会、水産部会、国防部会などを歴任。現在は拓殖大学桂太郎塾名誉フェロー、日本国際問題研究所客員研究員、防衛知識普及会理事長、防衛法学会理事などを務める。近著に『気配りが9割 永田町で45年みてきた「うまくいっている人の習慣」』(飛鳥新社刊)、『秘録・自民党政務調査会 16人の総理に仕えた男の真実の告白』(講談社)、『ここが変だよ! 日本国憲法』(内外出版)など。

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