2回戦では23才の被害者を思い抗議

黒人差別への講義を示したことも(写真/アフロ)

「ネットは過去の“何か”を持ち出して絶対に許してくれません。過去にやらかしてしまったりトラブルを起こした人の名前をネットで見ると必ずそのやらかしやトラブルが書き込まれ、批判の題材になる。一度叩かれたら一生忘れない執念深さがあります。大坂さんも、今回のように病気の告白であっても、何をしようが、『ラケット投げ』などと以前の行動をもとに叩かれ続けてしまうのです」(中川氏)

 例えば、立憲民主党の蓮舫議員が、スポーツの日本代表などが優勝したときに祝福コメントを出すたびに「2位じゃダメなんですか?」と言われ続けたり、木下優樹菜がSNSで発信するたびに、タピオカ店への恫喝騒動のことが蒸し返されたりするケースも同様だという。ネットは匿名ゆえ、偏ったバッシングが広がりやすく、とにかく執念深いのだ。

 そんななか、ネットでは最近、微妙な変化が出てきたという。

 不倫騒動を起こしたアンジャッシュ・渡部建に関する報道で、メディアに対して苦言を呈する声が出ているのだ。不倫疑惑がキャッチされた有村昆や清田育宏(千葉ロッテマリーンズを契約解除)に関する記事で、渡部がからめられて報じられた場合「関係ねぇよw こじつけすぎ」「渡部ってなんでもこじつけで記事にされてるなw」「渡部は嫌いだけど、なんでも渡部の復帰の話題に繋げるってのはよくない」などの意見が増えている。

「ネットの人々は、偏っている面はあるものの、『強者』たるメディアが過度に誰かを叩き過ぎると反発する面があり、判官贔屓になる。今や渡部さんは時々『擁護される人』になった。こうした変化は時にあります。ただ、相変わらずネット上は人を叩いてばかり。関係ない他人の人生を叩くのは自分の人生にとっては無駄だと割り切れないのですかね?」(中川氏)

 メンタルが傷ついた人への無責任なバッシングは、その人をさらに追い込みかねない。今回、大坂は「(記者会見は)緊張するし、出席して自分にできる限りの答えを出そうとすることが、いつも大きなストレスになっている」と“弱さ”を率直に明かした。まずは一刻も早い回復が待たれる。

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