市販のお総菜や宅配やお取り寄せは、家で作るより高いかもしれない。でも、もし3食作ることが負担になって心が壊れて健康でなくなってしまったら・・・・・・それはお金で比べる問題ではないのかと思います。しんどければ1日おきでもいいし、1週間に1回でもいいし、月のうち10日と20日は料理しない“テイクアウトデー”でもいいし。
「週末は作らない」「お昼は各自! 作りたい人は作って、家族の分もちょっと多めに作ってね」「自分ひとりのお昼はマドレーヌだけで済ませちゃう」・・・・・・とか、いろんな選択肢がある。それでいいんだと思ったらちょっとだけ気がラクになりませんか。
「ちょこちょこ作ってしまうと結局休まらないので、1週間全く作らないのに挑戦しています」って方もいらっしゃって。すると家族が動き出したそうなんです。「『腹減ったから俺、作ってみる』って息子が料理動画を見ながら何か作り始めました!」とか。家で過ごす時間が増えた今の時期だから逆に、そんな宣言を後押ししてもらえるかもしれませんね。
料理であるある「簡単なものでいいよ」問題
料理の話題で盛り上がる“2大あるある”は「何のリアクションもなく夫が5分で食べてしまう」そして、「簡単なものでいいよ」問題。よく言われるのはカレーですが、今の時期はそうめんですね(笑い)。
「そうめんでいいよ」って簡単に言われますけど、そうめんこそ面倒くさい。暑いのにお湯を沸かしてゆでて薬味刻んで・・・・・・簡単じゃないんだけど! なんて、料理教室で話をしていると「ああ、よかった私だけじゃないんだ」って皆さんほっとして帰っていかれます。
「たまには新しいレシピに挑戦してみようと手をかけて作った料理に限って、夫は黙って5分で食べてしまう。もう二度と作るか! と思った」という声もよく聞きます。男性って食に保守的というか、「これは何を食べているんだろう」「なんか味付け違うね」みたいなことをあまり感じないんじゃないかと思うんですよね。
女性だと「あ、これナッツが入ってる?」「おしょうゆじゃなくてナンプラーかな」とか料理に「なんだろう」という好奇心がありますよね。でも、男性だとそれ、あまりない方が多い気がしていて。だから食べても「あ、いつもと違うぞ」とか「これなんだろう?」ってそもそも気づかないのかなって。
「どう?」って聞いたら「おいしかったよ」って答えるんですよ。黙々と5分でたいらげるんだからおいしかったんだと思うんです。でも「あ、これ手間がかかってるよね」とかわからない。作った方からしたら、無視? って思ってしまいますよね。
でも、女性が髪を切っても気づかない男性が多いのと同じ感覚かも。食事のこととはちょっと違うかもしれないですけど、男性脳、女性脳についての本を読んで、そんな違いもあるのかなって。脳の仕組みから違うと思ったら、カチンとくることも私自身は少し減りました(笑い)。
それでも、黙って食べてないで何か反応してほしいなら、食卓で一緒に調理をする系だと、リアクションを引き起こしやすいですよ。うちでもよく作るしゃぶしゃぶとか手巻き寿司とか。「これ入れて」「はい、自分で巻いてね」みたいになると、「こっち焼けてるよ」なんて。ホットプレートを出すと夫や子どももスイッチが入りますから、テーブルでワンアクションあって一緒に作り上げるのは、調理の手間も省けるしおすすめです。