こうした1990年の音楽シーンを総括して、音楽評論家の萩原健太さんは次のように語る。
「バンドという表現形態の楽しさから、女性の存在感、ロック音楽が時代のど真ん中に躍り出たこと、職業作家中心主義から現役アーティストからの提供も増えたソングライターのあり方まで、あらゆる“地殻変動”が起こったのが1990年のポップシーン。そんな地殻変動の年に揉まれ鍛えられたからこそ、いまも愛される曲が多く誕生したのです」
31年前は、希有な名曲の当たり年。コロナ禍をぶっ飛ばすべく、あの頃の歌を口ずさみ元気を出してみませんか。
取材・文/北武司
※女性セブン2021年7月29日・8月5日号