京都大学大学院医学研究科の西浦博教授の試算によれば「緊急事態宣言の効果がなければ、五輪後の8月10日ごろには、東京都でのコロナ患者の自宅療養者は現在のほぼ4倍の3万人に増える」という。(7月28日時点の自宅療養者7348人)

 五輪開催に反対していた50代一般男性は「五輪は我慢して見ないようにしていましたが、これだけ盛り上がるとつい見てしまいますね。そもそも選手やスポーツに罪はない。日本代表選手たちを応援する気持ちはありますから。ただ、“始まったから過去のことはいいや”とは思わない。盛り上がればこれまでの失政もうやむやになるはずとの思惑でいる菅首相や(IOCの)バッハ会長には、引き続き声を上げていきますよ」と、眉間にしわをよせる。

 祭りが終われば、総選挙は目の前だ。いまはメダルラッシュの盛り上がりで一見目立たなくなっている国民の怒りは、どこまで高まるのか。厳しい審判がくだされることになる。

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