「1か月100戸超」ペースで販売進むか

 マンション業界では、入居時期までに全戸の契約が終了していることが、開発事業を進める上でのひとつの理想形とされる。もちろん、そういったことを理想としていない大手デベロッパーも存在するが、販売期間はなるべく短いほうがコスト負担が軽減されるのは厳然たる事実だ。販売が長引けば経費も増大する。

 2021年9月から起算すると、入居開始までは約31か月である。1か月100戸程度のペースで契約していけば、入居開始の2024年4月頃には完売できる。

 晴海フラッグの第1期は2018年の年末から2019年7月まで約8か月程度を費やして5百数十戸の契約にこぎつけたと記憶している。2019年12月までに合わせて900戸の契約があったのなら、それまでの期間は12か月。いずれにしろ、ひと月あたり100戸のペースには届かなかった。

 だが現在、晴海フラッグは五輪の余韻もあってパビリオン見学の予約が殺到しているそうだ。そうであれば2019年のデビュー販売時点での勢いに迫るか、もしくはそれを超えるレベルで契約数が伸びるかもしれない。

 今年中に700戸超が販売契約に漕ぎつけられたとすると、第1期分を合わせて約1500戸は契約済みとなる。しかし、まだ約3000戸の販売住戸が残っている。依然、ひと月当たり100戸超のペースで販売が進まなければ、入居開始までには完売できない。

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