河野太郎・規制改革相(時事通信フォト)

河野太郎・規制改革相(時事通信フォト)

 しかし、“創業家”出身の河野氏が総裁選に出馬すれば、麻生派は「河野派」へと世代交代し、派の実権を奪われかねない。権力を維持するために、80代の麻生氏は、60歳に近い河野氏に「まだ早い」「時期を待て」と言い続けてきたのだ。それが今回、河野氏の出馬で派閥は大混乱に陥った。麻生派の中堅議員が語る。

「派内は岸田支持に回った甘利さんと河野さんとの事実上の跡目争いになっている。こうなっては麻生会長も収拾できない。河野さんが勝てば河野派に衣替えして外様の一部の議員が離脱し、負けたら河野さんのほうが派を割って出るだろう」

 こちらも権力基盤の麻生派が総裁選後に空中分解を起こしそうだ。

※週刊ポスト2021年10月8日号

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