医師とは違う立場で働くふたりの主人公、愛されキャラの五十嵐といつも不機嫌な鷹野では、まったく違う印象だが、共通点がひとつある。「言葉が強い」ということだ。
五十嵐は第一話、大量出血した妊婦を救う執刀医がいないという緊急事態では「ぼくがやります!」と手を挙げる。医師としての顔も見せるのである。結局、執刀したのは杏だったが、技師が手術を…という声もある中で、「今そこに救える命があります」という五十嵐の言葉は強い。
一方、鷹野は釣りボート転覆し、釣り客が溺死した案件で、無罪間違いなしと思われた釣りボート店従業員・保坂(筧利夫)の意外な行動をあぶりだす。鷹野は保坂の息子の心臓手術の執刀医でもあった。「俺にとって弁護は治療だ。人を治療し、救えなければ正義とは言えない」鷹野はきっぱりと言い切る。
医師免許を持つ主人公たちだからこそ言える言葉がポンポン飛び出す今シーズン。人を救うとは、正義の本質とは、いろいろと考えさせられることになりそうだ。