芸能

日野美歌『スタ誕』不合格でも審査員の「あきらめちゃダメだよ」で夢掴む

日野美歌が『スタ誕』の思い出を振り返る

日野美歌が『スタ誕』の思い出を振り返る

 オーディション番組をきっかけにデビューした歌手は数多く存在するが、不合格で涙を呑みながら、後に成功した歌手も多い。『氷雨』の大ヒットで知られる日野美歌もそのひとり。日野美歌が伝説のオーディション番組『スター誕生!』(日本テレビ系)に出演した時の思い出を語る。

 * * *
 どこかにバラードの似合う大人の歌手になりたいという気持ちがあり、中1の終わりに予選会で『五番街のマリーへ』を歌いました。通過したのですが、プロデューサーの池田さんに「この歌は8回くらい恋をしてからにしよう」と言われ、中2になったばかりのテレビ予選(1976年5月9日放送)では林寛子さんの『ほほえみ』に変更しました。

 本番前、七五三以来になるお化粧をしてもらいました。随分大人びた顔になったなと思っていたら、審査員の松田トシさんに「あなた、ちょっと老けて見えるのよね」と言われて。9点足りず、不合格でした。気落ちしながら控室に戻ると、池田さんが「歌唱力あるから、あきらめちゃダメだよ」と励ましてくれ、心に光が灯った。

 後楽園ホール近くの水道橋駅から帰る時、ゲスト出演した神保美喜さん(『スタ誕』出身)が目の前で改札を通り抜けたんです。それがキラキラした登竜門のように見えた。今考えると、この道に進んでいいか確認するため『スタ誕』を受けたんだなと。それからデビューまで6年掛かったけど、合格していたら短命に終わったかもしれないし、『氷雨』というヒット曲に出会うこともなかった。運命ってあるんですね。

【プロフィール】
日野美歌(ひの・みか)/1962年生まれ、神奈川県出身。1982年デビュー。2枚目のシングル『氷雨』が大ヒットし、翌年『NHK紅白歌合戦』出場。

取材・文/岡野誠

※週刊ポスト2021年10月29日号

関連記事

トピックス

中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
愛子さま、初の単独公務は『源氏物語』の特別展 「造詣が深く鋭い質問もありドキっとしました」と担当者も驚き
愛子さま、初の単独公務は『源氏物語』の特別展 「造詣が深く鋭い質問もありドキっとしました」と担当者も驚き
女性セブン
“くわまん”こと桑野信義さん
《大腸がん闘病の桑野信義》「なんでケツの穴を他人に診せなきゃいけないんだ!」戻れぬ3年前の後悔「もっと生きたい」
NEWSポストセブン
中森明菜
中森明菜、6年半の沈黙を破るファンイベントは「1公演7万8430円」 会場として有力視されるジャズクラブは近藤真彦と因縁
女性セブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
報道陣の問いかけには無言を貫いた水原被告(時事通信フォト)
《2021年に悪事が集中》水原一平「大谷翔平が大幅昇給したタイミングで“闇堕ち”」の新疑惑 エンゼルス入団当初から狙っていた「相棒のドル箱口座」
NEWSポストセブン
昨年9月にはマスクを外した素顔を公開
【恩讐を越えて…】KEIKO、裏切りを重ねた元夫・小室哲哉にラジオで突然の“ラブコール” globe再始動に膨らむ期待
女性セブン
稽古まわし姿で土俵に上がる宮城野親方(時事通信フォト)
尾車親方の“電撃退職”で“元横綱・白鵬”宮城野親方の早期復帰が浮上 稽古まわし姿で土俵に立ち続けるその心中は
週刊ポスト
大谷翔平の妻・真美子さんの役目とは
《大谷翔平の巨額通帳管理》重大任務が託されるのは真美子夫人か 日本人メジャーリーガーでは“妻が管理”のケースが多数
女性セブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン
殺人未遂の現行犯で逮捕された和久井学容疑者
【新宿タワマン刺殺】ストーカー・和久井学容疑者は 25歳被害女性の「ライブ配信」を監視していたのか
週刊ポスト