読者から寄せられたわが家のお雑煮自慢!

 では、読者から寄せられた日本全国の“お雑煮自慢”を紹介しよう。

秋田
「うちのは『比内鶏雑煮』。鶏がら、ごぼう、まいたけ、しいたけでだしをとり、しょうゆで味つけ。せりも入れます。もちの代わりにうどんや中華麺を入れることも」(53才・パート)

山形
「大根、にんじん、ごぼうのほか、水煮したぜんまいなどの山菜も入れます」(53才・主婦)

宮城

宮城でははぜを入れる

宮城でははぜを入れる

「はぜは市場に出回らない魚ですが、仙台では正月前だけ店に並びます。うちではよく父とはぜ釣りに行きました。半分は天ぷらに、半分はお雑煮用に干していました」(65才・主婦)

栃木
「鶏肉、大根、にんじん、里いもなどが入った具だくさんの汁に、焼きもちを入れていただきます。けんちん汁に近いですね」(37才・会社員)

長野
「かつおと昆布のだし汁に焼いたぶりを入れます。海のない県なのになぜ魚を入れるのか不思議でしたが、旧飛騨街道はぶり街道と呼ばれ、塩ぶりが運ばれていたと聞き、納得しました」(60才・主婦)

三重

大根と里いもを入れた赤みそ仕立て

大根と里いもを入れた赤みそ仕立て(三重)

「大根と里いもを入れた濃い赤みそ汁を大晦日に作り、年明けはそれを水で薄めて温め、焼きもちを加えていただきます。昔は家事の時短のために濃いみそ汁を作って薄める、という習慣があったそうです」(58才・主婦)

奈良
「昆布だしに白みそを入れた汁であっさりとした味つけ。別皿に砂糖を加えたきな粉を用意して、雑煮のもちにつけて食べます」(41才・会社員)

石川
「すまし汁に紅白の丸もちと小口切りのねぎだけが入った、超シンプルなお雑煮でした」(53才・パート)

広島
「いりこと昆布でだしをとり、丸もち、かき、大根を入れて煮ます。かきは“賀来”の字をあてて、“福をかき寄せる”と縁起を担いでいるのだとか」(40才・主婦)

島根

焼きあゆで出汁をとる島根

焼きあゆで出汁をとり岩のりのせる島根

「焼きあゆのだしと薄口しょうゆで味つけしたすまし汁に、煮た丸もちを入れ、岩のりをのせます」(47才・パート)

山口

薄口しょうゆを使用(山口)

薄口しょうゆを使用(山口)

「いりこだしと薄口しょうゆで味つけしたすまし汁に、真っ白い丸もちとかぶが入っているだけ。かぶは“株が上がる”にかけているのだとか」(56才・パート)

高知
「しょうゆのすまし仕立て。欠かせないのは卵をまるまる入れた紅白のかまぼこ“大丸”。切り口が初日の出のように見えておめでたい!」(45才・パート)

大阪
「元日は白みそ仕立てで煮たもちを入れ、2日目にはすまし汁に焼きもちを入れるなど、味を変えます。“あきない雑煮”と呼ばれ、“商い”と“飽きない”をかけているそうです」(35才・会社員)

宮崎

豆もやしも入り“まめでいられますように”との願いも込められる宮崎のお雑煮

豆もやしも入り“まめでいられますように”との願いも込められる宮崎のお雑煮

「すまし汁に、煮た丸もちと豆もやし、里いも、白菜を入れるのがわが家流。豆もやしは“まめでいられますように”という願掛けからきているそうです」(60才・パート)

鹿児島
「焼き干しえびとしいたけでとっただしに薄口しょうゆで味を調えたすまし汁。これが抜群においしいんです」(54才・主婦)

※参考文献/粕谷浩子著『お雑煮マニアックス』(プレジデント社)

取材・文/土田由佳 レシピ作成・写真/粕谷浩子

※女性セブン2022年1月6・13日号

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