アルマ船長に取材を申し込むと、ダイヤモンド・プリンセス号の運航会社「プリンセス・クルーズ」経由で、こんな回答が届いた。

「航海を再開しており、それをとても嬉しく思っています。光栄なことに、現在はプリンセス・クルーズの最新の船である『ディスカバリー・プリンセス』の指揮をとっています。(パンデミックによる)クルーズの一時停止中に、私はいくつかの船に乗りましたが、乗客なしの航海は同じものではなく、本格的に航海することができず寂しく思っていました。

 そしてチームメイトが新たな目的意識を持って好きなことを再開し、美しく新しい船が生き返るのを見るのも、とても嬉しいです。私たちは今、乗客を船上に迎え、彼らによりよい時間を提供するという、最高のことができるようになりました。フル稼働していた頃はクルーズ船のこんな素晴らしい面を見逃していたかもしれません。デッキを歩き回り、乗組員がゲストと接しているのを見たり、みんなに挨拶して素敵な雰囲気を感じるのは素晴らしいことだと改めて感じます。プリンセス・クルーズ船で世界を旅することは、最も豊かな経験の1つであり、これからも素晴らしい思い出を作るために、世界中の冒険にゲストを連れて行くことを楽しみにしています。

 ダイヤモンド・プリンセス号の船内状況は、現代のクルージングの最高のものであり、そこで利用できるツールと情報を使って私たちがしたことを誇りに思っています。この無二の経験を通して、私は人々が困難な状況では並外れたことをする可能性があることを直接学びました。団結し、犠牲の精神を維持し、責任を持って行動することによって、私たちは何でも成し遂げることができると思います」

 今日もどこかの海上で、船を操っているのだろう。

※週刊ポスト2022年5月6・13日号

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