生活習慣病予防のための食事制限など、60代頃までは効果があるだろう。しかし、80歳を超えたら逆効果になりかねない。下手に制限をして低栄養状態になれば命に関わる。
食べたいもの、それは体が必要としているものにほかならない。我慢せず、好きなだけ食べるのが幸齢者への道だと思う。体型が少しふっくらしているほうが若くも見える。
80代になると血糖値や血圧、コレステロール値などは若い頃より高くなりがちだ。しかし薬に頼り過ぎるのはよくない。医師との相談は必須だが、数値を下げるために複数の薬を飲み続ける生活は見直したほうがいい。それには信頼できる医師探しも必須となるだろう。
幸齢者にとって頼りになる医師は、数値だけを見るのではなく患者の言葉に耳を傾け、体の調子をトータルで見られる医師だ。診察時に薬の質問してみるといい。
「体調と相談しながら減らしていきましょう」といった反応なら信頼できる医師だと思う。
人生120年。楽しんでこそ幸齢者としての道が開ける。
※週刊ポスト2022年5月6・13日号