拭き掃除の極意「一方向」拭きできちんときれいに!
拭き掃除のとき、らせんを描くようにグルグルと拭いたり、同じ場所を行ったり来たりするような拭き方をしていないだろうか。
「拭くときは“一方向”が鉄則です。前や後ろ、右や左など同じ場所を繰り返し拭いてはいけません。同じ場所を往復させると、集めた汚れを取りこぼしたり、せっかく拭き取った汚れを、再度塗りつけてしまいます」(松本さん・以下同)
フローリングワイパーを使うときも動かし方は同様だ。シートの裏側も使う人がいるが、これはNGだという。
「裏返した瞬間に、せっかく集めたほこりが飛び散ってしまいますし、集めたほこりで凹凸ができ、汚れがきちんと拭き取れないからです」
フローリングワイパーを捨てるときにも注意。ほこりが舞い散るので、ポリ袋などに入れ、口を縛ってから捨てよう。
【プロフィール】
農学博士・川上裕司さん/東京家政大学大学院人間生活学総合研究科家政学部環境教育学科非常勤講師・客員研究員。国立病院機構相模原病院臨床研究センター客員研究員。生活環境にかかわる有害生物 (微生物や害虫)を研究。共著に『博物館・美術館の生物学—カビ・害虫対策のためのIPMの実践—』(雄山閣)など。
医学博士・高岡正敏さん/日本獣医畜産大学卒業後、東京大学医科学研究所寄生虫研究部でダニの研究を始める。2008年埼玉県衛生研究所を定年退職後は、アレルギー疾患の治療法と予防法を確立するために(株)ペストマネジメントラボを設立。主な著書に『お父さん、お母さんが知っておきたい ダニとアレルギーの話』(あさ出版)など。
医療環境管理士・松本忠男さん/プラナ代表取締役、ヘルスケアクリーニング代表取締役社長。日用雑貨メーカー・エステーと共に「拭く」をテーマに正しい清掃・除菌方法を広める「福育活動」に取り組む。『病院清掃35年のプロが教える 病気にならない掃除術』(幻冬舎)など著書多数。
取材・文/土田由佳
※女性セブン2022年6月2日号