この写真は、日本維新の会の音喜多駿・参院議員が週刊ポストに提供してくれた今年5月10日支払い分の議員歳費の「支払明細書」だ。
内訳を見ると、歳費103万5200円と文書通信交通滞在費(文通費)50万円を合わせた支給合計額は153万5200円。所得税・住民税や国民年金保険料などを天引きされ、手取り(差引支給額)は109万9101円だ。
文通費の100万円は毎月10日と月末の2回に分けて支給されるため、音喜多氏には5月末に残りの50万円が振り込まれ、5月分の支給総額は203万5200円、手取り合計額は159万9101円になる。音喜多氏が語る。
「国会議員には歳費の他にJRパスや議員宿舎など事実上の報酬に等しい制度がいくつもあります。とくに文通費は領収書のいらないお金であり、何に使われているのか一切分からない。国民から議員の“第2の給料”と思われても仕方がないでしょう。だから、われわれ日本維新の会の所属議員は領収書を添付して文通費の使途を自主的に公表している」
国会議員の歳費や文通費などは法律で金額が定められ、音喜多氏のように当選1回の議員も、10数回当選を重ねたベテラン議員も同じ金額が支給される。衆参も同額だ。扶養家族の人数・年齢などで歳費から差し引かれる税額が違うため、議員個々の手取り額には差異が出るものの、それでも「手取り100万円未満」というのは明らかに事実と違う。
※週刊ポスト2022年6月3日号